表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルビオンパンツアー  作者: 桜崎あかり
エピソード1
3/12

第2話:黒いアルビオン

###


 ジャンヌ・ダルクがアルビオンパンツアーの筺体前に辿り着くと、そこには複数のプレイヤーがセンターモニターで観戦している光景が目に入った。


 アルビオンパンツアーとは、ARゲームとは別に開発されていた対戦ロボットバトルゲームの事を言う。


 アルビオン事件はファンメイドのアルビオンパンツアーを再現した事で発生した事件――と言うのが一部のネット上で言われている真相である。


 しかし、それらを調べるうちにアルビオン事件の隠された真相を知りたいと言う考えに至った。


 それが、ジャンヌの行動力に直結しているのかもしれない。


「確か、別のゲームセンターと店舗外オンライン対戦が可能と言う話を聞いた事がある」


 同じゲーム筺体同士でオンライン対戦を行う事が出来るゲームは音楽ゲームやTPS系、PFS系では珍しくはない。


 一方で格闘ゲームに関しては、1フレーム単位のラグを含めた課題があって実装されているのは少数という現実。


「1フレーム単位ではないが、アルビオンパンツアーでもわずかなタイムラグが命取りとなるようなケースは存在する。それ程のゲームでラグがないとは、どういう事なのか」


 色々と考えつつもモニターの方を見てみると、そこには見覚えのないネームが並んでいた。


 どうやら、彼女の目当てとなるプレイヤーはいないらしい。


「どれも500から1000クラスか。これでは初心者狩りと間違われる可能性も否定できない」


 彼女が懸念していたのは、ランカーポイントに大差が付いている状態での対戦だった。


 格闘ゲームでは初心者狩りのようなケースが存在している事もあって、極力は同じクラスのプレイヤーとマッチングするように調整しているオンライン格ゲーもある位だ。


 ランカーポイントに関しては0からスタートし、100、500、1000、5000、10000、50000と言う区切りでクラスが変動する。


「自分が位置しているのは5000から10000までのプレイヤーが集まるAクラス。運営発表分でも1000人はいないという集計もあるが――」


 そんな中、あるプレイヤーが出現した辺りでギャラリーが沸いた。クラスに関してはAクラスと言う事が確認出来る。


「ポイントは7500、Sクラス入り間近というプレイヤーみたいだけど……」


 そして、プレイヤー名を見た所で驚くべき事実を発見した。それはサタン・ブレイドというネームである。


 この名前は以前に見覚えがあるとジャンヌは考えているのだが、思い出せないでいる。


 ジャンヌは悩んでいても始まらないと判断し、空席になった台に座り、100円玉を握りしめてコイン投入口に入れる。


「向こうの動向を探る為にも、戦ってみるしかないか」


 シートに座り、ロボットの操作レバーを思わせる操作スティックを握る。専用のバイザーも展開し、準備は整った。



 ジャンヌがサタン・ブレイドのいるエリアへ乱入すると、センターモニターにもジャンヌの名前が表示される。


 そして、ランクの項目を見たプレイヤーは――。


「ランク15000だと?」


「ランクが1万オーバーと言うのは都市伝説じゃないのか?」


「アナザーオブアルビオンのプレイヤーも1000に満たないという話がある。もしかすると、機体の性能差では測れない物が―」


「そうではないだろう。1万オーバーのランカーは実力者と言うよりはリアルチートに近い。50000オーバーと言う領域に誰ひとり到達していないのが、その証拠だ」


「公式ホームページのランクリストには、30000が限界と聞く。それも10人に満たないとか。そこまでの実力者と言えば、FPSやTPSの兼任プレイヤーと見るのがいいだろう」


 センターモニターで他プレイヤー視点の様子を見ていたプレイヤーたちも、ジャンヌのランクに関しては驚きを見せるのだが、先ほどのサタン・ブレイド程は盛り上がっていないように見える。


「やっぱり、サタン・ブレイドはランカーの一人みたいね」


 別のサブモニターで他プレイヤーの動向をチェックしつつ、ジャンヌは現在位置を確認する。


 フィールドは市街地だが、廃墟と言う訳ではなくリアルで秋葉原を再現していると言った方が近い。


「他のプレイヤーもポイント3000以下は皆無。そうなれば、動きに不慣れなプレイヤーは誰もいない事に……?」


 何かを確認しようとしたジャンヌは、別モニターに表示された異変に気が付いた。


 未確認機が急速接近していると言う事でアラートも鳴っているのだが、周囲には姿が全くない。


 まるで、システムエラーを起こしているかのような感覚である。


「アラートトラブルと言う事は全くないはず。一体、何が起こって――」


 次の瞬間、別のジャンヌを狙っていたプレイヤーが襲いかかってきたのだが、そのプレイヤーが操っている重装甲型アルビオンパンツアーは瞬時にして蒸発する。


「まさか――外部ツール勢?」


 ジャンヌは目の前で起こった事が全く分からず、モニターを叩こうとする。


 しかし、そんな事をしても仕方がないので叩くのを止めた。逆に器物破損で捕まる方が早いかもしれない。


「一体、何が起きている?」


 その後も複数のアルビオンパンツアーが瞬時で蒸発、別のエリアからリスポーンする。


 今回適用されているルールではリスポーンの制限はない。撃破された事によるペナルティはあるかもしれないが、大きな物ではないという可能性もあるだろう。


 ただし、制限時間内に一定スコアを獲得できなければ敗北となり、クリア後に得られるポイント等も少なくなる。


「まさか、あのアルビオンか!?」


 ジャンヌが、ようやく原因と思われる機体を発見。


 その機体は漆黒、デザインに関しては既存の機体をカスタマイズした物だろうか?


『あとは貴様だけだ!』


 漆黒のアルビオンがビームサーベルを振り下ろす。しかし、それをジャンヌのアルビオンは素手で受け止めた。


「動きがワンパターンすぎる! その程度でランカーを名乗るとは片腹痛い!」


 受け止めたビームサーベルを弾き飛ばした後、右肩にマウントされたパイルバンカーを展開、即座に漆黒のアルビオンへ向かって一撃を繰り出そうとするのだが――。



 その時、ジャンヌも信じられないような奇妙な事が起こった。


 それは、パイルバンカーの杭が漆黒のアルビオンをすり抜けた事である。普通は、このような事が起こることはあり得ない。


「すり抜けるなんてありえない! 一体、何が起こった?」


ジャンヌが慌てるのも無理はない。基本的に攻撃がすり抜けるという事はアルビオンパンツアーで遭遇する確率は皆無だからだ。


 必ず、攻撃は命中時にヒット演出が行われ、仮にすり抜けるような現象になるとすればヒット演出後だろう。


「一昔のゲームだと、技術の関係でリアリティを追及出来ない部分があった。しかし、アルビオンパンツアーはリアリティも追及している個所が存在しているはず――」


 その後も連続してパンチを当てようとするが、ヒット演出をキャンセルして攻撃が全てすり抜ける事の繰り返し。


 ステルス迷彩だったとしても迷彩に当たる演出は存在するはずなのに、今回のケースはそれすらもない。


「まさか、ネット上で噂になっているゴーストか?」


 ゴースト、それはネット上でも話題が出てくる単語であり、アルビオンパンツアーの形状をした当たり判定が一切存在しない機体があると言う。


 しかし、ネット上ではゴーストを外部ツール勢やチート勢と結び付けるようなまとめ記事もアップされている。


 それが真相かどうかは分からないが、ネット上では50%の割合で信用されていた。


【あの機体、まるでゴーストじゃないか?】


【CPUの機体でも当たり判定はあるのに、あの機体だけないのはおかしい】


【何がどうなっているのか、分からない。一体、アルビオンパンツアーで何が起こっているのか】


 ネット上でもゴースト出現の情報を聞きつけ、該当する生放送されている映像を確認、衝撃を受けている様子が放送内で書きこまれているコメントでよく分かる。


 コメントと言っても、コメントスペースを使用する物であり、映像内に流れる部類ではない。


「例えゴーストであろうと、アルビオンランカーを敵に回した事を後悔させてやる!」


 ジャンヌが展開したのは、光の剣である。


 ビームサーベルと決定的に違うのは、デザインは実体剣に近い物を持っており、刃も実際にあるという事。


 唯一違うのは刃の回りに光が展開されている点だ。この光はビームの光等とは違い――。


『馬鹿な! 異星人の技術を使った《ゴースト》を一撃で……』


 振り下ろされた光の剣は漆黒のアルビオンを一刀両断、文字通りに消滅した。


 データを見る限りでは、この機体がリスポーンされたような形跡はなく、間違いなく消滅したとも言える。



 5分が経過し、ゲームは終了する。このゲームの勝利者はジャンヌと言う事になったのだが、彼女は何か不安を感じていた。


「ゴースト、異星人の技術、アルビオンパンツアー………」


【まさかゴーストが姿を見せるとは】


【これは急がないといけない】


【超有名アイドルは、間違いなく自分達より人気のあるコンテンツを潰しにかかるだろう】


【他の世界でも行われたような手段を使って、自分達が日本経済を救えると考え―】


【その一方で、超有名アイドルファンによる無差別テロ事件も懸念される】


【そちらに関しては心配はない。テロ事件の様な物を起こせば風評被害は避けられないだろう】


【そのような慢心があったからこそ、あの時のアルビオン事件は起こった!】


【アルビオン事件は超有名アイドル側が異星人という敵を生み出し、自分達が超技術によって異星人を倒すという筋書きを行うはずだった】


【しかし、超有名アイドルが使う予定だったアルビオンは該当するアイドルを拒否、最終的には別人がアルビオンを動かして異星人をせん滅した】


【その異星人こそが超有名アイドルによる自作自演だった。それはネット上やウィキ、当時のマスコミでも騒がれていたはず】


【マスコミが騒いだとしても、アルビオン事件は最終的に犯人が見つけられずに時効となった】


【その影には政治家の存在があると聞く】


【アルビオン事件も、実際は軍事関係に利用する為のデータを収集する為と言われたが、その路線もないと一蹴された】


【どちらにしても、我々がアカシックレコードから情報を解読する事は不可能だった】


【それが不完全なアルビオン―後のアナザーオブアルビオンを生み出し、現在のARゲームとしてのアルビオンパンツアーを生み出した】


【アカシックレコードの訴えるメッセージ、それは超有名アイドルを…】


【今となってはランキングでさえも信用できなくなっている。超有名アイドル勢を増長させるだけの談合ランキングに何の意味がある?】


【もしかすると、政治家の中には息子や娘が超有名アイドルであるという噂まで浮上している】


【超有名アイドルは神ではない。それを証明する為にもアカシックレコードの力を使う必要があるのだ。超有名アイドルという夢小説の世界から市民を解放する為にも!】


 不安を感じたジャンヌは別のインターネット検索でゴーストに関するログを探し、その結果として謎のやり取りを発見した。


「これが、アカシックレコードの真実……」


 ジャンヌはしばらく言葉を失った。


 アカシックレコードの正体は未だに謎が多いのだが、このやりとりを見る限りでは超有名アイドルファンを排除する為の存在であると決められているようでもあった。


「だとすれば、ハンター勢力の『超有名アイドルの支配を受けない世界』は――まさか?」


 ジャンヌは何かに気付き始める。


 自分だけしか知らないはずの『あの情報』がハンター勢力に流出したとは考えたくないのだが、それがやや現実味を持ってきたのかもしれない。



 午後2時30分、新宿にあるゲームセンターから別の場所へと向かう男性がいた。


 身長は167センチ、サングラスをしている為に表情を確認できないのだが、悔しがっているようにも見える。


「まさか、アナザーオブアルビオンの幻影が復活していたとは」


 彼は、先ほどのジャンヌとのバトルで敗北したサタン・ブレイドである。ただし、この名前は本名ではない。


「ネット上の噂でも聞いた事はあったが、ここまでのスペックに進化していたとは――」


 そして、サタンは別の場所へと通話アプリを開いてメッセージを送る。


「これでいいか。アナザーオブアルビオンが復活した以上、奴らが動いているのは確実だろう」


 サタンが周囲を見回すが、特に怪しい人影や警察の姿はない。


 一方でサタンの姿を確認した複数の女性が、こちらへ近づこうとしているのも分かる。


「後は――」


 サタンがタクシー乗り場へ向かうと、タイミング良くロケバスが到着。サタンは、それに乗りこんでゲームセンターを後にする。


 そのサタンの姿を確認していたのは、ハンターと呼ばれる対異星人チームに所属するアルビオンランカーだった。


 彼は右手に装着されているガジェットを変形、ハンドガンで応戦しようとも考えていたのだが、新宿のど真ん中で戦闘をするのも問題がある。


 無人ドローンを飛ばして追跡しようにも、一連のドローン事件の影響で警察に通報される。ARガジェットも警察から見れば武器に見える可能性も高い。


 ハンターも下手に動けないのには、こうした問題もあるのかもしれない。


『申し訳ありません。取り逃がしました』


 ハンターの報告を西新井のゲームセンターで聞いているのは、武蔵あずさだった。


 彼女もハンターに所属しているのだが、特殊な事情もあってアルビオンランカーではない。


「彼が黒幕と限った話じゃないから、取り逃がしても問題はないわ。ただ、決定的な証拠が見つかるまでは泳がせておいて」


 用件だけを伝え、ハンターとの通信を切る。


 そして、あずさは再びアルビオンパンツアーのデータ整理を始めた。


 これらのデータは運営に送信され、即座にバランス調整を含めたアップデートに回されるのだが、あずざは何かを焦っているように見えた。


「とにかく、超有名アイドル勢が何かに気付く前……それまでの時間は残されていない。どちらにしても、出来る限りの対策は行わないと」


 あずさが提出したデータは各種機体のバランス調整に始まり、運営方法、マッチングの幅、難易度調整、新規ユーザーの取り込み等、多岐にわたっている。これらのデータは運営もチェックし、即座反映できる物は繁栄をしている。


「別のソーシャルゲームで問題になった廃課金、コンプガチャ、更には他ジャンルでも見受けられる複数アカウントや和尚プレイ、身代りプレイも―」


 アルビオンパンツアーも初期はバランス調整が上手くいかず、バランスブレイカーと呼ばれた機体やシステムも存在した。これは数度のロケテストを重ねた作品でも起こりうる。


「どちらにしても、最初から完璧な作品が出来るわけがない。何度も推敲を繰り返し、そこでようやく作品が完成する…」


(一方で、意図的に欠陥部分を残して炎上を誘うようなケースもビジネスとして存在するかもしれないけど)


 あずさは一通り様子を見終わると、ゲームセンターを後にした。特に気にするような強豪ランカーがいない事を確認した事も理由の一つかもしれない。



 午後3時、別の音楽ゲームをプレイしていたのは龍鳳沙耶りゅうほう・さや


 先ほどまではアルビオンパンツアーをプレイしていたが、ゲーム自体に飽きた訳ではない。


 待機列が混雑していた為、時間つぶしを兼ねて別のゲームをプレイしているという状況である。


 今でも10人ほどが列を作っているのだが、回転率の方は格闘ゲームよりも上だった。


「アルビオンパンツアー、アレがゲームだなんて信じられない。まるで、本物のロボットを動かしている感覚があった」


 アルビオンパンツアーに関しては思う事がありつつも、今は音楽ゲームの方に集中する。


 そして、音楽ゲームの方を一通りプレイし、今度は近くの待機用椅子に腰かけた。


「一体、ゲーム業界で何か起こったのか? ARゲームのブームが起きた後は体感型ゲームが増えてきている。それに加えてグラフィックがリアルになった作品も現れた――」


 色々と気になる事はありつつも、タブレット端末でネット上のニュースを探り始める。


 探し始めて30秒も満たない時間で、あるニュースを発見した。


【アナザーオブアルビオン、復活か?】


【幻と言われたアルビオンの目撃例多数!】


【アルビオン事件、再び発生の恐れか?】


 見出しや内容を見る限りでは、アナザーオブアルビオンのみを取り上げており、搭乗者に関してはスルーされている。


 ネットだからプライバシーに配慮しているという事もないだろう。おそらくは、報道できない何かがあるという説が高い。


「あくまでも、マスコミの目当てはアルビオン事件を起こしたアナザーオブアルビオンだけ。自分はスルーと言う事か……」


 しかし、別の書きこみをまとめた記事では自分の名前は出てこなかったが、アルビオンランカーに関して触れている記事も発見した。


【アナザーオブアルビオンはじゃじゃ馬だと聞く。あれをうまくコントロールできるという事は――】


【CPUでも性能の20%は発揮していないというのがゲーム評論家の意見だ。しかし、あの時は性能の50%は出ていたと思う】


【だからと言って、アルビオン事件の時に100%の性能が出されていたと考えるのは時期尚早だ。あれでも100%ではないというマスコミが黙っていない】


 記事を見る限りでは、CPU操作では20%の性能も発揮されておらず、ランカーが乗って初めて性能が引き出されたという風に書かれている。


 つまり、龍鳳が乗った事でアナザーオブアルビオンの性能が上がった事を示しているのだが――本当に、それだけだろうか。


「ネット上の情報が真実とは限らない。ここは、さまざまなソースを調べてみる必要性もあるか」


 龍鳳は再び別のARゲームをプレイし始めた。ジャンルに関してはガンシューティング物のようだが……。


 彼女がゲーセンを出たのは午後4時頃のことである。




 午後5時、草加市内の自宅へ戻った龍鳳はキッチンと居間が一体となった部屋のテレビを付けた。


 回すチャンネルはニュース番組なのだが、何処もアルビオン事件に関しては全く触れられていない。


「政治家の献金に関する不祥事はトップニュースで当然だが、アルビオン関連はどこも取り上げていない」


 食事の準備をしつつ、さまざまなニュース番組を見ても、特に大きな報道をしている気配はなかった。



 午後5時30分、別のテレビ局が健康番組を放送、ローカルテレビ局もバラエティー番組にシフト、それ以外はニュースという中でもアルビオンを取り上げるテレビ局は1つもない。


 ニュースの方も報道は一休みし、主婦向けの特集等を報道している場合が多い。視聴率稼ぎだけで放送しているかと言われると疑問もある。


「もう少し様子を――」


 報道されている内容はグルメだったり、人気アイドルグループの解散騒動と言った物が報じられていたが、アルビオンは一切触れてない。


 既にニュースが報じられた後とも考えたが、つぶやきサイトでもそうした報告は全くないのも気になっている。



 午後6時、時間になったので龍鳳は健康番組を放送していたチャンネルに合わせ、ニュース番組での情報収集は後ほど行う事にした。


「アナザーオブアルビオン、報道規制があるのか、取り上げない別の理由があるのか」


 結局、午後6時までにアルビオンをニュースで取り上げられる事はなかった。


 ミニニュースと言う扱いでも取り上げられず、芸能では超有名アイドルがアルバムランキングで7年連続1位を記録した事を大きく取り上げている。


 別のアイドルグループの解散危機は芸能事務所の圧力で報道規制されている可能性がネットで懸念されていただけに、ここまで公開されたのには何か関係があるのだろうか?


 実際には無関係だと言う事を知るのも、アルビオンの情報収集を始めた頃の話である。


「むしろ、超有名アイドル側が賄賂を渡して意図的に情報を封じているのか?」


 色々と考えても仕方がないので、龍鳳は今から始まるアニメに集中した。



###

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ