勇者レンと黒炎のガルド再び相見えたりしこと
戦場。
既に地獄と化しけり。
⸻
王国軍。
⸻
魔王軍。
⸻
激突したり。
⸻
剣ぶつかりたり。
⸻
槍折れたり。
⸻
魔法飛びたり。
⸻
悲鳴響きたり。
⸻
血煙上がりたり。
⸻
完全なる戦争なり。
⸻
その中央。
⸻
勇者レン。
⸻
暴れたり。
⸻
「おおおおおっ!!」
⸻
剣振るひたり。
⸻
斬撃走りたり。
⸻
魔物五体吹き飛びたり。
⸻
さらに振るひたり。
⸻
魔族三人転がりたり。
⸻
強し。
⸻
非常に強し。
⸻
その様見て。
⸻
王国軍兵士ら歓声上げたり。
⸻
「勇者様だ!!」
⸻
「すげぇ!!」
⸻
「勝てるぞ!!」
⸻
士気上がりたり。
⸻
一方。
⸻
魔王軍側。
⸻
ガルド。
⸻
静かに見つめたり。
⸻
「相変わらずか」
⸻
呟きたり。
⸻
その声。
⸻
戦場の喧騒の中でも不思議と響きたり。
⸻
レン。
⸻
振り向きたり。
⸻
そして。
⸻
見つけたり。
⸻
黒炎のガルドなり。
⸻
四天王。
⸻
魔王軍最強格の一人なり。
⸻
「久しぶりだな」
⸻
レン言ひたり。
⸻
「三年ぶりか」
⸻
ガルド答へたり。
⸻
「そんなもんだな」
⸻
二人。
⸻
少し笑ひたり。
⸻
妙なり。
⸻
敵同士なれど。
⸻
互ひの実力認め合ひたり。
⸻
故なり。
⸻
その時なり。
⸻
フィア。
⸻
後方より叫びたり。
⸻
「レン!!」
⸻
「何だ!!」
⸻
「死ぬなよ!!」
⸻
「分かってる!!」
⸻
「本当に!?」
⸻
「分かってるって!!」
⸻
戦場で何しておるのか。
⸻
その時。
⸻
ガルド。
⸻
少し首傾げたり。
⸻
「お前の女か」
⸻
しん。
⸻
空気止まりたり。
⸻
「違う!!」
⸻
レン即答したり。
⸻
「ほう」
⸻
ガルド頷きたり。
⸻
その瞬間。
⸻
フィア。
⸻
顔真っ赤になりたり。
⸻
「違わないでしょ!!」
⸻
「何が!?」
⸻
「そこは少し考えろ!!」
⸻
どごん。
⸻
光の槍飛びたり。
⸻
レンの頭直撃したり。
⸻
「痛ぇ!!」
⸻
戦場なり。
⸻
何しておるのか。
⸻
その様見て。
⸻
ガルド。
⸻
初めて笑ひたり。
⸻
「なるほど」
⸻
「何がだ!!」
⸻
「面白いな」
⸻
レン。
⸻
嫌な予感したり。
⸻
そして。
⸻
ガルド。
⸻
巨大な剣構へたり。
⸻
黒炎噴き上がりたり。
⸻
周囲の兵士ども。
⸻
慌てて離れたり。
⸻
「下がれ!!」
⸻
「四天王だ!!」
⸻
誰も近付かざりけり。
⸻
当然なり。
⸻
その時。
⸻
レン。
⸻
剣握りたり。
⸻
空気変わりたり。
⸻
普段のレン消えたり。
⸻
勇者のみ残りたり。
⸻
フィア。
⸻
それ見て少し安心したり。
⸻
「いつもの顔ね」
⸻
小さく呟きたり。
⸻
その頃。
⸻
後方。
⸻
貴光。
⸻
戦場眺めたり。
⸻
「凄きなり」
⸻
「そうだな」
⸻
佐藤頷きたり。
⸻
「レンってあんな強かったんだな」
⸻
「勇者なり」
⸻
「今更かよ」
⸻
エレノア突っ込みたり。
⸻
その時なり。
⸻
ガルド。
⸻
地を蹴りたり。
⸻
どごぉん。
⸻
地面割れたり。
⸻
一瞬にして。
⸻
レンの目前へ迫りたり。
⸻
剣振り下ろしたり。
⸻
轟音響きたり。
⸻
レン。
⸻
受け止めたり。
⸻
どがぁん。
⸻
衝撃波走りたり。
⸻
周囲の兵士吹き飛びたり。
⸻
「うおおおお!!」
⸻
「おおおおお!!」
⸻
剣と剣。
⸻
ぶつかりたり。
⸻
火花散りたり。
⸻
地面砕けたり。
⸻
戦場中央。
⸻
二人だけ別格なり。
⸻
その時。
⸻
魔王軍兵士。
⸻
呟きたり。
⸻
「何だあれ」
⸻
「化け物同士だ」
⸻
正しき評価なり。
⸻
そして。
⸻
レン。
⸻
ガルド弾き飛ばしたり。
⸻
ガルド。
⸻
笑ひたり。
⸻
「良い」
⸻
「そうかよ」
⸻
「やはりお前は良い」
⸻
黒炎更に膨れ上がりたり。
⸻
空暗くなりたり。
⸻
周囲の温度上がりたり。
⸻
四天王。
⸻
本気出し始めたり。
⸻
そして。
⸻
勇者レン。
⸻
久しく見せざりし全力を解放せんとしけり。
⸻
王国軍と魔王軍。
⸻
最初の大戦。
⸻
その勝敗を左右する戦ひ。
⸻
遂に始まりたり。




