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5 回想(5)

えっと・・・まだ

異世界へ行ってないです・・


回想長いっす

「・・・は?」


 わけがわからない。

 いきなり“異世界”へ一緒に言って欲しいと言われても話が見えてこない。


「わけがわからないかもしれないわね。でも信じてもらうしかないのよ」


 初めからそういう反応が来るとわかっていたかのようだった。


「信じる・・・?何言ってるんですか。あなた、俺をからかいに来たんですか?」


 さすがに“異世界”なんて言われたらからかわれてるとしか思えないだろう。

 しかし、対する華奈恵の方はいたって真面目である。


「からかいに来るためにわざわざ6年もかけてあなたを探し出したりしないわ」


「6年?俺を探すためにそんなに時間をかけて、その目的が一緒に異世界に行くため?」


「そうよ」


「・・・頭大丈夫なんですか?」


 蒼慈が疑うのも当たり前のことだ。

 この世界で“異世界”があるなんて本当に思っているのは、まだまだ子供の子かどこか妄想に浸りすぎてる子くらいだ。


「えぇ。大丈夫よ。私はどうしても“異世界”へ行かなければならないのよ。」


「どうして俺が一緒に行かなければいけないんです?」


「私はね、魔法使いなの。」


…でたよ。“魔法使い”。くると思ってたよこの展開的に。


「信じてないでしょ。」


…当たり前だろ。


「でもね、実はもう魔法使ってるのよ。まぁ、これは魔法というより能力、といった感じかな」


…この人、頭ヤバイわ。


「『もう使ってる』?どういうことです?」


 華奈恵は組んでいた足を組みなおしながら、どこか得意げな様子で言った。


「さっきの教師、おかしいと思わない?」


「教師・・・?」


 さっきの教師。それはつまり、蒼慈をこの部屋にいれた古文の教師のことだろう。


…『おかしい』・・・?


「・・・あなたが俺の生き別れの姉だという嘘を信じていたということですか?」


「そうよ。物分りがいいと助かるわ。さっきの教師が何故、私のことをあなたの生き別れの姉だと信じていたのか。答えは簡単、私の“能力”よ」


 そう言われたとき、蒼慈の顔はそうとう嫌そうな顔になっていた。


「どういうことなんです?」


「あの教師の、というか職員室に人全員の私への認識に“干渉”したのよ。つまり、最初私への“不審者”という認識を“神城君の親戚”へと、ね」


 華奈恵が職員室に入ったとき、例の委員長の子が後ろから追いかけてきて職員室で『この人は不審者です』なんて教師に言うものだから、華奈恵は能力を使ったのだ。

 そして、華奈恵への認識を変えた。


「そんな不確かなものを信じろと?」


 何故かこの華奈恵という女性の話が真実めいて聞こえてしまう。


「そうね。確かに分かりづらいわね。私の能力は“干渉”。火をだしたり、なんていう派手なのではないしね」


 悪い予感しかしない。


「もういいです。こんなくだらない話になんて付き合ってられません。戻ります」


 そう言って席を立とうとした蒼慈に華奈恵は落ち着いた様子で言った。


「せめて話を聞くだけでもいいんじゃないの?」


「話?こんなくだらない話を?俺に何のメリットがあるんですか?」


 華奈恵を睨みつけながら蒼慈は言う。


「そうね。ことが終わった後は人生を資金面で援助するわ。今、お金なくて困ってるんでしょう?」


 そういわれた瞬間、冷や汗がでるのを感じた。


「あんたには関係ないだろ?」


 声に怒りがこもるのがわかった。


「やっぱり困ってるのね。そんなことより話を戻しましょう。」


「まってください。なんでそんなこと知ってるんですか?」


「知りたい?」


 彼女は挑発するような目線を送ってくる。


「・・・」


「とりあえずは話を一回全部させてもらうね」


 そして、一拍あけて彼女は話の続きを話し始めた。


「この世の中にはね、何十万人の確立で能力者が生まれるの。まぁ、魔法使いみたいなものよ。そして、私の一族は代々“干渉”の能力者が生まれるのよ。私達が何故、今まで常に“干渉”の能力者を生み出し続けれたかのかはわからない。けど、私たちにはある使命があるの」


「使命?」


「うん。こちらに入る、ある能力を持った者と“異世界”へ行き、魔王を倒すという使命よ」


「その“ある能力者”ってのが俺なわけですか・・・」


「その通り。私たちは代々そうやってきたわ。魔王を倒さないことにはこちらの世界との均衡が崩れ、この世界が滅びるらしいわ」


「・・・らしい、って曖昧ですね」


「当たり前じゃない。確証があるなら、その時はもう滅びる時よ。それで、私はあなたと一緒に“異世界”へ魔王を倒しに行かなきゃいけないのよ」


「・・・はぁ」


 馬鹿馬鹿しいにも程がある。“異世界”“魔法”“能力”。そして“魔王”。

 まるで御伽噺のようだ。“勇者”“英雄”、男の子なら誰でも一度はあこがれる。

 だからといって、誰もそれを本気で願ったりなんてしない。


「信じてくれなくてもいいわ。一緒に行ってさえくれれば問題ない。でも、一度向こうへ行けば魔王を倒すまでは帰れない」


「・・・」


「信じられないでしょうね。だから行ってしまえばいいじゃない。行けばわかるわよ」


「俺は“異世界”なんて信じてない。でも行けるというなら行ってもいい」


「そう。ありがとう。もう後戻りは許されないからね。“男に二言はない”はずよね?」


 挑発するように華奈恵が蒼慈に向けてそう言う。


「あぁ。もちろん。“男に二言はない”」


「ふふふ。じゃあ、ヨロシクね。“契約”の能力者さん」

次こそはっ!


なんかマジ話が進まなくて テンポ悪くてスイマセンOTL

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