第24話 藤宮凛は春休みを一緒に過ごさせたい
ホワイトデーから数日後。学園は春休み直前モードに突入していた。
生徒会室で、春休み中のイベント引き継ぎ資料を整理中。
一ノ瀬が眠そうにあくびしながら。
「春休み~、やっと自由だね。みんな何するの? デートとか?」
佐藤がいつものニヤニヤで。
「会長と副会長は一緒に勉強会とかしちゃうんじゃないの? お返しもらった後だし、進展ありそうじゃん」
神崎がクスクス笑いながら。
「凛ちゃん、ホワイトデーのクッキーおいしそうに食べてたよね~。あれでまだ義理って言い張るの?」
凛が資料をバサッと閉じて、クールに。
「……春休みは各自で有意義に過ごせばいいわ。私は自宅で読書と予習よ」
でも、指先で資料の端をいじりながら、視線が俺にチラチラ。
引き継ぎ終了後、俺はタイミングを計って。
「……凛、春休み中に生徒会の次年度計画立てたいんだけど、一緒にどう? うちで勉強会でも」
凛の目が一瞬輝いて、慌てて資料を握りしめ、唇を軽く噛む。
「……ふん。まあ、効率的ね。いいわよ」
当日、俺の家。リビングで資料広げて勉強会……のはずが、案の定進まない。
凛がクッキー(ホワイトデーの残り)をポリポリ食べながら、指先でクッキーの欠片を摘まんで遊ぶ。
「……あなたの家、意外と落ち着くわね」
俺がコーヒー淹れて隣に座ると、凛の肩がピクッと反応。自分の膝の上に手を置き、指を絡めてぎゅっと握る。
外は突然の春雨。窓を叩く音が強くなる。
凛が窓を見て、指先でガラスを軽く叩きながら、唇の端を少し上げて、目を細める。
「……雨、強いわね。……泊まってもいいかしら?」
凛の指が自分の頰をそっと撫でて、慌てて手を下ろす。耳まで赤くなり、息を軽く弾ませて目を逸らす。足先で床を小さくトントン叩く。
でも結局、雨止んで澪がお迎えに来て、凛は帰宅。
凛が玄関で靴を履きながら、指先でコートの裾をいじり、軽く髪を指で巻きながら。
「……じゃあ、また」
本日の勝敗
雨と澪の介入により、引き分け
だから、天才たちは今日も楽しく意地を張り続ける。




