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魔法図書館

魔法図書館 仲直りがしたい

作者: ぜひこ
掲載日:2023/10/20

「始めまして。貴方はなにを望みますか?」


 私は来てくれた方に聞く。

 ですが、答えてくれなくて。


「あの、どうされたのですか?」

「うっ、ひっく…」


 来てくれた方…少女は泣き出してしまいました。

 うーむ、仕方ないですね。


「ぽん!はいっ、私からのプレゼントです。来てくださってありがとうございます」


 私は何もない場所から花を出し、少女に渡した。

 彼女は少し笑ってくれた。


「あ、ありがとう」

「どういたしまして。それで、貴方はどんな本をお探しですか?」


 彼女は少し考えるそぶりをしてから、口を開いた。


「友達と、仲直りできる方法が書いてある本、です」

「ふむ、ならば…」


 私は考えた。

 この方が仲直りをしたい方。お友達、ですか。

 では、これですかね。


「お客様、こちらはいかがですか?」


 私は図書館の中から、本を探し出し抜き取って少女の手の中まで飛ばした。


「えっ?と、飛んできた⁈」

「うちはそういう図書館ですので」

「そうなんだ…あの、これ少し読んでも良いですか?」

「えぇ、もちろんです」


 少女はパラパラと本のページをめくっていく。

 それは、必然的に彼女自身の物語を振り返るということになる。


「これって、私たちの…」

「お客様のお話に似ていましたか?」

「っ、はい。だって、この子達が好きな男の子のことで喧嘩しちゃったってところも、私と友達に似てる…」

「そうでしたか。それはよかったです。お客様、お友達との仲直りの仕方は見つかりましたか?」

「はい!この本借りさせてください!」

「もちろんです。お借りした本は、お友達と仲直りしてから返しにきてくださいね」


 少女は、私にお辞儀をして帰っていった。

 最後にはすごくいい笑顔をしていたので良かったです。


 何故、彼女に合った本をすぐに出せたか、ですか?

 それは、一言で言うなら魔法ですよ。

 私は、彼女の記憶を少し読み取らせていただいたんです。

 だから、彼女に合った本。

 すなわち、絵本を渡させていただきました。


 絵も、彼女達に似せました。

 それも魔法ですよ!


 そう、この図書館は魔法図書館。

 いるのは私一人だけ。

 誰でも来れる場所ではない。

 悩んでいて、なんとなく歩いていたら辿り着ける。


 だから、ここから帰る時には必ず笑顔で帰ってほしい。

 魔法の力ならそれを叶えられるかもしれない。

 そのためになら、私は一人で図書館を運営し続けますよ。


 誰かのためにできることを私はやりたいですから—

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