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アールグレイの日常  作者: さくら
アールグレイの休日
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僕の休日(前編)

 朝パチリと目が覚めた。


 ウェアに着替え川沿いの土手まで行き、走る。

 走って足腰を動かすことで身体を起こすのだ。


 身体の各所は連動している。

 頭脳ばかりが僕自身ではない。

 手脚も腰も内臓も僕自身に他ならない。


 身体の声を聞け。


 まず自分自身を大切にする。

 僕の今世の信条の一つであるからして。


 僕自身は、普段は身体の議長役位に思っている。

 緊急時には執政官役ですが。

 でも本当の緊急時には、身体が僕の意志を汲み独自に動くのが望ましい…でなければ間に合わない事がある。

 武術系の訓練とは、その時の為の意志疎通の訓練である。


 しかし、今日は休日。

 運動は軽めにしておこう。


 おおよそ10kmを30分くらいまで引っ張り、わざとゆっくり目で走る。無理はしないのだ。

 身体が解れたら、筋トレです。

 300回、3セットを腕立て、腹筋、背筋、スクワットと順次黙々とこなしていく。

 んん…ウォーミングアップは、コレくらいで良いよね?


 さあ、ここからが本番です。

 基本の型をなぞるように身体を動かす。

 始めゆっくり、段々と高速で動かしていく。


 次にシャドーで対戦方式で応用練習。

 最後に全力疾走を動けなくなるまでを何回出来るか挑戦…。

 体力を限界まで無くす。


 汗だくになって息を切らして、ふと時計を見たら始めてから1時間半過ぎている。

 …軽めだから、今日はこの辺で良かろう。

 時間を掛ければ良いものでもないし。


 …

 

 帰ったら、ペンペン様が丸まって寝ていた。

 さあ、朝食を作らねば。


 朝ご飯が美味い。

 うんうん…やはり身体を軽くでも動かしといて良かった。

 庶民の味方納豆ご飯が、美味しく感じる。

 納豆は安い、4パックで100イエンもしないのだ。

 しかも栄養価が高く美味しい。まさに庶民の味方。

 神が庶民に下された食べ物である。飽きることもない。

 あと今日はワカメとお芋の味噌汁です。

 御菜に白菜のお漬物。メインディッシュはシシャモです。


 ペンペン様がシシャモを器用に箸で摘みながら、目前の位置に持って行きジッと見つめている。

 目付きが剣呑です。

 実はペンペン様は小魚があまり好きではない。


 「…好き嫌いはダメです。温かい内に食べて下さいね。」

 美味しくいただくのが食事の作法だと思いますよ、ペンペン様。


 僕は好きなので美味しくいただく。


 食べ終わったならば、食器洗い、洗濯機を回してるうちにお掃除して、洗濯物を干す。

 午前中のお茶タイムで一服休憩です。

 ふて寝していたペンペン様がいつの間にかテーブル前にいたので、その分の紅茶とお菓子も置いておく。


 この後、通常ならば読書にいそしみ日が暮れるのが常ですが、今日はお外に出掛けてみましょう。

 いつも同じではつまらない。

 やるべきことをやったら、あとは自由を謳歌するのだ。


 外の世界へ羽ばたくのです。



 大抵は川沿いを歩いたりしている。

 自然を満喫したい。

 何より自然は厳しくも美しいと思う。

 都市部も偶に歩き探索している。

 主に歩いて景色を観て楽しむだけ。


 だとすると僕はお金は普段使わない派に入ると思う。

 実際使い出したらキリがないし、普段使いしたらあっと言う間に無くなってしまうから。


 だから、使うべき時に使う。

 めったに無いけど友達と遊びに行った特別な日とか。

 日常では財布の紐を締めておくのだ。


 そんな僕でも本だけは唯一迷いなく購入している。

 読書は前世から引き継いだ趣味であるから…前世の僕との繋がりを感じる。

 他にラーメン、菓子は偶にカロリーと相談して割と支払っている。

 …これは誰でも好きだよね?

 他は、住居の賃貸料とか米とかの食料代。

 だから総じて日常のエンゲル係数は高めです。

 僕は庶民ですから、皆も、似たり寄ったりで、きっと同じに違いないと思う。


 僕は着替えると街中へと出掛けた。


 

 

 

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