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アールグレイの日常  作者: さくら
天竺行路
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フォーチュン・スター

 マジマジとフォーチュン曹長を見る。


 男性にしては小柄です。僕よりは身長あるけど。

 綺麗で輝くような金髪を肩口まで伸ばしている。

 前髪も伸ばして目元が見えません。

 男性ですよね?

 

 あまり喋らないし、ミステリアス?

 もし転生モノの小説ならば主人公ですよね。

 この若さでブルーの最上位ならば将来有望、よっぽどの性格破綻者じゃない限り、きっとモテモテですよね。


 前世の記憶が囁く。僕も男に生まれてモテたかったと。

 自分自身のことだから理解はあります。

 でも、今世の僕から言わせると、つがいは一人だけなのながら、それ以外にモテてもウザいだけだと思う。

 そういう欲求も正直ない。転性の影響かな。


 それより今は友達が欲しい。

 一人にすると寂しくて死んでしまうかもしれない。

 前世の僕の影響か、たまに一人になりたい事もあるけど、今世の僕は誰かと一緒にいたい気持ちが強いのだ。

 異性の友達だと、一緒にいるのに色々と問題ありそうなので、同性の友達が欲しいです。

 でも節度を持つなら異性でも友達になれますよね?



 改めてフォーチュン曹長を見る。

 骨格は男性だ。でも、もう少し若ければ女性と間違ってしまったかもしれない。それぐらい華奢な身体だ。

 戦うには不利な体型…僕と一緒です。

 更に僕などセンス無いとか言われたしなぁ。

 思い出して落ち込む。


 フォーチュン君も、きっと苦労したに違いない。

 そう思うとホロリとくる。

 変態行為さえ無ければ、友達になれるかも。


 戦って友情が芽生えるパターンもあるし、期待出来るかも。


 さあ、勝負。

 お互いに礼をする。礼儀は大切。


 突如、フォーチュン曹長の身体が沈む。片脚を伸ばした状態で座り込み。

 そこから、僕に背を向け、伸ばした脚を水平回転させる。

 逃げだすような気配をさせながらも、柔らかな攻撃。


 僕は、逃げようとしている事を感じて前に出ようと一歩踏み込んでいたところを、跳んで避ける。

 危ない…騙された気がするような動き方だ。

 

 この流れるような動き、話しに聞いた事あります。

 僕が良く使う[火手]の超攻撃力に手を焼いた対抗勢力と[火手]内部の反主流派が協力し、新たな武術を約4500年前に創りあげた。

 その武術の名は、[水手シュイテイ]。

 [火手]の天敵と言われている武術だ。


 その特徴は、逃げること避けることに特化している。

 護身術ならいざ知らず、その特徴は武術として如何なものかと思うのは、この武術を良く知らない人だ。


 [火手]と合気と躰道をベースに創り上げられた、この武術の恐ろしさは、防御逃げに特化してる為、倒すことが極めて難しく、返し技が多彩で、攻撃すればするほど逆にダメージを食らってしまう。攻撃技しかない[火手]の使い手からしたら、まさに悪夢の武術である。

 だだそれだけに、習得が難しく、本当の使い手は少ない。


 この動きは、習得してるとみて良いかも。

 ならば、どうするか?





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