表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アールグレイの日常  作者: さくら
天竺行路
146/615

崩芽

 砂漠の只中の岩礁の影で、一人、雲一つ無い晴天の青空を観ている。


 

 滅びを待っている。

 まだか。

 まだか。


 しかし なかなか滅びは来なかった。

 祈った。


 こんなくだらない世界など、滅べばよい。


 それでも滅びは来なかった。





 溜め息をつく。

 滅びとは待っていても来ないものらしいな。

 こんなにも恋い焦がれても現れないとは、現実とはなかなか

しぶといものだ。



 だが、思えば何もしていない。

 祈るだけで 想いが叶うなどとは御伽噺の世界だけ。

 現実はやはり厳しいな…ふふ。


 能動的に行動しなければ、夢や願いなど叶わない。

 そうだな。分かっていたよ。

 ならば、意志を鮮明にし、組織を作り、システム化しなければ。

 だが、既存の組織やシステムではダメだな。

 それでは、ダメだ。


 例えば…あやふやで、とらわれず、みえず、まやかしのような、滅ぼす目的を共有できる雲のような自然現象を模するような組織が良いな。

 鮮明なのに、捉えられないゴーストのような…



 一つ、滅びの芽を埋めてみようじゃないか。


 何事も試すのは悪くない。


 失敗するのも悪くない。ただ、滅ぶだけの話しだ。


 フッ…滅ぶまでに楽しむのも悪くはない。

 そうだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ