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変わらぬ景色

国王視点です

「あの後、散々ゴットマザーに怒られて朝ご飯のオムレツ減らされたんだよなぁ〜…」

「当時はなんで怒られたか分からなかったけど今なら分かる、ゴットの気持ち。」


蘇る記憶に二人で浸りながら言葉を交わす。

おかしくなって、くふくふと抑えた笑いを響かせる。


あの頃は守られてばっかりだったけど…もう違う。

私は国を背負う立場になった。

部下を守る立場になった。

頼られる存在になった。


欲しかったいつまでも共に遊んでくれる仲間。この胸に巣食った虚無感のようなものを埋める家族。

誰かとわらいあえる友達。


だいぶ自由は制限されたけど、全部全部満たされた。

仲間も家族も友達も全部全部。


「ねぇ佳奈。」

「ん?」



「ありがとう。」



笑いすぎて涙目になっていた佳奈は目尻を拭いながら優しく微笑む。

その笑顔は昔と変わらないような…でもどこか少し違っていて。


「どういたしまして。国王陛下。」


彼女もまた幸せに満ちた瞳で私を見つめていた。

色々なことがあったけど何か一つでも欠けていたら今の私達はいなかった。

辛いことも、悲しいことも、楽しかったことも、苦労したことも…全てが大切な思い出だ。


『シオン!そろそろ準備して!』

「あいよー」


インカムからゴッドマザーの声が聞こえる。

もう一度窓の外の景色を眺めて、椅子から立ち上がる。

佳奈にアイコンタクトして、真紅と黒の薔薇をイメージしたドレスに着替える。

佳奈は深緑の蝶をイメージしたドレスに身を包み、二人でゴッドマザーの元へと向かう。

ゴッドマザーは淡い水色の宇宙をイメージしたドレスを着て、玄関で待っていた。


「行くよ。みんな待ってる。」

「うん。」


パレード用の戦車に乗って城を出発する。

ゆっくりと町が見えてくる。

私の横にはいつもよりイイ軍服を身にまとった青葉が護衛として立っている。

それだけじゃ味気ないとしてやった編み込みが良い味を出している。

モモはゴッドと佳奈が乗っている戦車にいる。

和服をかたどったドレスに喜んでたなぁ…


「トラゲール国10周年記念式典だ!皆の衆、楽しんでいけ!!」


雲ひとつない青空に威勢のいい声が響き渡る。

10年という歴史を積み上げて素晴らしい国ができた。

初めはどうなるかと思ったが意外とどうにかなるもんだ。

まぁ、ここまで来れたのは他でもない皆のお陰なのだが。


たくさんの思い出を詰め込んだ大好きなトラゲール国。

いつかあの空に手が届く日が来るのだろうか。

何十年後もこの空の下で笑っていられるのだろうか。




いつまでもあの空を皆と…

令和になりましたー!

いやぁ、令和になるまでこれ完結させるの暖めてたんですよ~…

初めての合作、いかがだったでしょうか。

かにょんさんと出来てとても楽しかったです!ありがとうございました!またやれたらやりたいなぁ…?なんて調子は乗らないでおきますw

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました!令和もよろしくお願い致します!

ではまた次の作品で!

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