魔法界の図書館は超広大で。
「…どこですか、ここは」
戸惑う私の周りには、私に全く頓着しない光景が。空飛ぶ箒に絨毯、ローブを羽織りとんがり帽子を被った女の人。何がなんだか、訳がわからない。考えてもみて下さいよ、学校の図書室で本を手に取って気づいたらこんな魔法界みたいな世界にいて。これで混乱しない人っています?いえ、いないでしょう。まぁもしいるなら会ってみたいですけど。
…と も か く 。
このままでは非常にマズいですね。
ローブの人の中で、一人だけセーラー服なんてちょっと酷いですよ。
とりあえず、この世界について知らなくては。こういう情報が手に入る場所と言ったらやっぱり図書館ですよね。そこで新聞を読んでから、これからのことを決めましょうか。
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走り回っているうちに図書館に着いたんですが…
広い…!
ここの本全部読みきった人はきっと、神様か何かですよね。
新聞どこですか。そしてできれば自習室でゆっくり読みたいんですが、自習室どこですか。何もわからないじゃないですか。いきなり、何の予告もなくこれって……私に何をする気で何をさせる気なんですか。
……
_______怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い。
こんな、全く知らない所にたった一人で放り出されて…なんなんですか。怖いです。助けて下さい。誰か来るだけでもいいです、誰か来て下さい!
その日は結局私は広大な図書室の片隅で、結局何も調べずに恐怖と孤独に怯え震えていました。