勇者
昔書いたものなのでプロローグがありますので乗っけてみました。
あらすじ
昔、勇者と魔王が闘い、その闘いの幕が閉じようとしていたが魔王の最後の魔法により世界中の有能な魔法使い、戦士や魔物が消えた。それから1250年が過ぎた現在、魔法の代わりに機械が発達し、魔法の存在が空想話になった世界で突如魔法を使えるようになり、前世の記憶を思い出したり、1250年前から来たと言う不審者達が現れた。
登場人物
名前:『太宰 勇次』
性別:『男』
年齢:『15』
性格:『仲間思い』
前世:『不明』
スキル:《剣術》Lv15《体術》Lv12
成績、外見など運動神経を除いた全てに置いて中途半端(例:成績は勉強してもしなくても平均点より1•2点上で、外見はイケメンでも不細工でもなく男にも女にもみえるなどなど。)
名前:『渡辺 麻惡 《ワタナベ マオ》』
性別:『女』
年齢:『15』
性格:『人前では女らしくしてるが、実は男勝り』
前世:『魔王』
スキル:《魔法》Lv20《体術》Lv7
勇者との因縁が子供の頃はあったが今は勇次と一緒に居ることが楽しくて勇者のことなどどうでも良いと思っている。
勇者のPTメンバー
名前:『川嶋 百合 《カワシマ ユリ》』
性別:『女』
年齢:『16』
性格:『普段はお淑やかだけど、怒ると黒いオーラが見える』
前世:『聖女』
スキル:《医術》Lv15《魔法》Lv9《体術》Lv4
名前:『山嵐 鷹夜 《ヤマアラシ タカヤ》』
性別:『男』
年齢:『15』
性格:『カッコつけないイケメン』
前世:『聖騎士』
スキル:《剣術》Lv21《体術》Lv9
名前:『???』
性別:『?』
年齢:『?』
性格:『?』
前世:『大魔導師』
スキル:《魔法》Lv21《精霊術》Lv17
魔王四天王
名前:『日野 貞春』
性別:『男』
年齢:『15』
性格:『むさ苦しい漢』
前世:『焔のジャーヴィル』
名前:『???』
性別:『?』
年齢:『?』
性格:『?』
前世:『水氷のリリシア』
名前:『???』
性別:『?』
年齢:『?』
性格:『?』
前世:『砂鉄のリターナ』
名前:『???』
性別:『?』
年齢:『?』
性格:『?』
前世:『風魔のジン』
プロローグ
「これでお前もお終いだ!」
「よくもそんな事が言えたもんだな青二才がっ!この俺様を倒せるとでも思っているのか?」
「ああ、思っている!俺がここまで辿り着けたのは俺を支えてくれる仲間や俺がお前を倒す事を平和が訪れる事を信じて待っているみんなのお陰だ!!その1人1人が俺の力になっているんだ!お前みたいな奴に負けるわけがないっ!」
俺は剣を抜いて魔王に立ち向かった。だがそう安々と倒されてくれるような奴ではなかった。実力は完全に俺よりも上だ。だけど俺は負けるわけにはいかない。
「はっはっはっ!!どうした勇者っ!俺様をそんな事で倒せると思っているのか!」
「黙れ!俺は諦めない!」
「お前のその剣は飾りか?先程から俺様に擦りもしないぞ!」
「ならこれならどうだ!!」
俺は紋章術で身体能力をリミットはあるが底上げし魔王に剣で斬りかかると俺の事を侮っていた魔王は顔に傷を負った。
「ぐっ!」
そして魔王は自分の顔の傷を指でなぞりその指についた血を見て体を震わせた。
「よくも、よくもやってくれたなっ!この俺様の顔に傷を付けたな!『乙女の顔によくも(`Д´)』」
そう言いながら魔王は両手を広げた瞬間、魔王の両手に凄まじい魔力が集まり周りには雷が降り注いだ。そして魔王は俺の事を指差しながら指を鳴らした。それと同時に俺の懐で空間が歪み途轍もない爆発が起きた。
「ぐはっ!!!」
俺は勢い良く後ろに飛ばされ地面をゴロゴロと転がり魔王が小さく見えるほどのところに横たわっていた。
「これで終わりと思うなぁっ!!」
そう大声で叫ぶと遠くの方から指を鳴らす音が聞こえた。それからすぐに地面が盛り上がり俺が空高く跳ね上げられるとまた指を鳴らすような音が聞こえる。次は俺に弓矢の雨の様な降り注いだ。それからと言うもの何度も何度も魔王の強力な魔法が続き俺の紋章術で極限まで上げた身体能力でも守りきれなくなっていく。傷付き倒れた俺の側に魔王がやって来て親の敵を見る様に俺を見下した。意識は遠退き、体の力は抜け全ての事がどうでも良くなっていた。
「お前はここで死ぬんだよ勇者。残念だったな、お前を支えてくれた仲間やお前がこの俺様を倒せると信じてる無能共の無駄にでかい期待をお前1人で背負って俺様に挑んだのが間違いだったんだ。精々お前をこんな事に巻き込んだ奴等を恨みながら死んでいけ。」
"恨めだとそんな事できるわけない。みんな俺の恩人でこんな、こんな俺に生きる意味をくれた、俺の為に犠牲になった人達や今はここにはいないけれども、俺と一緒に戦ってくれていた仲間を恨むなんて出来る訳がない!こいつを倒してみんなを……この世界を救うんだっ!ここで力を出さなくて何が勇者だ!体の底から力を振り絞れ、今ここで俺の全てを、勇者としての力を全てだしきれっ!"
俺は動かない手足を頭ではなく心で動かし剣を手にとった。そして頭に足を置いていた魔王の勝利に酔って後ろに仰け反るその隙を俺は見逃さなかった、俺は立ち上がり剣を突き立てた。
「がはっ…………ばっ………馬鹿なっ!どこにそんな力があったんだ!」
「残念だったな魔王。勝利に酔って俺を倒さなかったのがお前の敗因だっ!」
俺は突き立てた剣を奥へ奥へと刺し込んで行く。だが俺はこの時紋章術で身体能力を強化してたら良かった。俺は詰めが甘かったのだ。
「くふっ。くっはっはっはっはっ!!!これで終わりだとっ?笑わせるなっ!こんなことで終わらせてたまるものか!………乙女の顔に傷つけた事を後悔させてやる」
最後に何か呟いた後、魔王は俺の体を引き寄せ剣を抜けないように体ごとしっかりと抱きかかえると耳元で聴いた事もない呪文をしゃべり始めた。
「これでお前は全てを救う事は出来なくなったぞ!この魔法は俺様でもどうなるか解らない魔法だからな解除も対策も出来まい!!絶望の果てに死ぬがいい!!はっはっはっはっはっはっ!!!」
魔王が上空を見上げ高笑いをする。
俺は少しづつ上を向くと空に巨大な魔法陣が描かれた後、世界は光に包まれた。