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よそ見

カンッ


カンッ



と模造刀の木のぶつかる音が響く昼下がり。

王宮の訓練所で稽古をしてると、遠くに見える廊下の柱の影にリディアさんが見えた。


何をしているんだろう。


リディアさんをじーっと見ていると、僕に気づいたのかにこりと笑った。


手を振ってもいいかな?


迷った宙ぶらりんの手を挙げようか迷っているうちにリディアさんは廊下を歩きだした。



廊下の角からアルフレッド殿下が見え、リディアさんは立ち止まり挨拶をし、

リディアさんはさっき来た道に戻るようにアルフレッド殿下とともに歩き出す。


アルフレッド殿下を待っていたのか


ぐっと心が重くなるが、視線が離せず二人を見ていると、二人の前からバタバタをドレスを大きく揺らしながら走るイザベラ様がアルフレッド殿下の横を通り過ぎようとしたとき、イザベラ様は大きく躓いてこけそうになったのをアルフレッド殿下がかばい、二人は抱き合うようにたおれこんだ。


二人の慌てる姿が見えるが、

こんな状況、だれでもびっくりするはずなのに、リディアさんはいつものようににこりと笑っている。まるで分かっていたかのように。



リディアさんはにこにこしたまま、二人に一言、二言、話をしてその場を去っていった。


アルフレッド殿下とイザベラ様は二人とも慌てて、とても可愛らしい。なんていったら失礼か。




「クラウス、お前よそ見しすぎ。」


ガンッ


訓練中だったことをすっかり忘れていたせいで、同僚に強めの一撃を食らってしまった。





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