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完結●千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode2】天界大騒乱

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とんでもない事態が日本で起きていた

「会って話すぐらいなら大丈夫だよ。しゅは多忙の身だ。監視していると言っても、常時見ているわけではないからね。しゅの教義に反することをすれば、その瞬間に縛りが発動し、一切の身動きがとれなくなる。その先は……反した教義に応じ、裁きが下されることになる」


「なるほど。では誰かの目を気にする必要はないんだな? アクラシエルと会い、話すことはできるんだな?」


「もちろん。マスコミはいるが、それはどうとでもなるからね」


ラファエルのこの言葉に、アクラシエルが安堵の表情を浮かべる。


「では15時にお前のマンションの入口に、アクラシエルを連れて行けばいいか?」


「いや、こちらから迎えに行くよ」


「神の家に来るのか⁉」


驚いて声が裏返る。


「人間の体ではあるが、この存在は大天使のままだからね」


「……神の家にいるバトラーや他の職員に、アクラシエルと会うところを見られて大丈夫なのか?」


「問題はないよ。私が地上に堕ちた時、同じようにガブリエルとミカエルはこの神の家に降臨した。私は二人に会うために神の家に行ったのだから」


極東のアジアの小さな島国に、人間の身になったとはいえ、ウリエル、ラファエル、ガブリエル、ミカエルの大天使が四人も揃うなんて……。


とんでもない事態がここ、日本で起きていた。


「分かった。では時間になるまでここで待っていればいいんだな」


「うん。待っていてほしい。……ウリエルも連れて行った方がいいのだろう?」


「勿論だ」


「了解だよ。……マティアス、すまないがそろそろ戻らなければならない。最後にアクラシエルの声を、聞かせてもらえないかい?」


アクラシエルにスマホを渡す。


「俺がやっていたように話しかければ、ラファエルに声が聞こえるから」


アクラシエルは俺からスマホを受け取ると、輝くような笑顔で声を発した。


「ラファエル様、アクラシエルです。お声を聞けて安心しました」


「……アクラシエル、わざわざこんな場所まで降りて来てくれてありがとう。必ず会いに行くから、待っていてほしい。愛しているよ」


「お待ちしています、ラファエル様。……私もラファエル様のことを愛しています」


スマホをアクラシエルから受け取り「ではまた連絡をくれ」と言い、通話を終えた。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!

本日は2話公開です。引き続きお楽しみください~。

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