表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完結●千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode3】魔界大騒動

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

186/190

もうどうしても待てない

「……!」


皆、驚いて、声が出ない。


クリーミーブロンドの長い髪にブルーグレーの憂いを感じさせる瞳。

高い鼻にコスモス色の唇。

長身でスラリと細いこの女性は……。


「……レイラ」


エウリールがその女性に、レイラに駆け寄った。


「ウリエル、あなたなの? 本当に、ウリエルなの?」


とても美しい声だった。

レイラがエウリールに抱きついた。


「そうだよ、レイラ」


エウリールは包み込むように、レイラを抱きしめた。


「ウリエル……。会いたかったわ」

「おれもだよ、レイラ……」

「……ウリエル、あなた変わったわ。おれ、なんて使うようになったのね」

「それは……そうだな。話せば長くなる」


今にも泣き出しそうなエウリールが俺を見た。


「エウリール、俺とソフィアは庭園を散歩させてもらう」


「すまない。そしてありがとう、マティアス」


レイラの手をひき、エウリールは部屋を出て行った。



レイラと再会したエウリールは置手紙を残し、そのまま二人で神殿へ向かった。そこには「もうどうしても待てない。すまない、マティアス」とだけ書かれていた。


エウリールがどれだけレイラを求めていたか。

それがよく分かるので、文句などない。

ただ、驚いたのはその後だ。

神殿から戻ると2週間、寝室からエウリールとレイラは出てこなかった。これにはさすがにあきれたが……。その期間を使い、魔界改革についてソフィアと一緒に考えることが出来た。だから照れくさそうに部屋を尋ねてきた二人を、責めることはなかった。


改めてレイラを含め、4人で食事をすると、エウリールはこんな提案をした。


「今度こそ、マティアスとソフィア。二人の番だ。神殿で二人は結ばれる。だがな、神殿で過ごしたら、間違いない。神殿を出たら、二人は寝室にこもり、一カ月は出てこないだろう。だから先にお祝いをしておきたい」


「一カ月って……、まさか、そんな」


絶句する俺に、エウリールは首をふる。


「おれだって2週間も、こもるつもりはなかった。でも……ダメだった。コントロールが効かない。おれでこうだったんだ。千年の禁欲をしていたマティアスなら、千年寝室にこもってもおかしくないぐらいだ」


千年こもるとは冗談で言っていた気もするが、実際は……。だが、前祝をしたいと言っているだけだ。好意を無下にする必要はないだろう。


「ソフィアも先にお祝いしてもらうので、異論はないか?」


「勿論ですよ、マティアス様」


こうして、神殿へ向かう前に、お祝いの席が設けられることになった。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!

ハッピーエンドにむけ、走り出しています。

引き続きよろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ