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完結●千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode3】魔界大騒動

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普段はキトンで隠れている場所

「マティアス様」


ソフィアの声が聞こえ、唇に温かさと柔らかさを感じる。


ゆっくり目を開けると、俺を覗き込むソフィアと目が合う。


ソフィアのキスで起こされた。思わず頬が緩む。


「お疲れの所、起こしてしまい、すみません、マティアス様」


「いや、まだ眠るつもりはなかった。こんな体勢だし」


ベッドに座った状態で後ろに倒れていたので、膝から下は、ベッドにのっていない。それに履物も、足に履いたままだ。


ゆっくり起き上がり、ソフィアを見る。

浴場の湯は、温泉と同じなのだろうか。

ソフィアの肌艶が、さらに良くなっている。


髪も……月明りを浴びているわけではないのに、ブロンドが輝いているように見えた。


そして……。


「ソフィア、そのキトンの着方、初めて見た」


俺の言葉にソフィアは、自身のキトンを見下ろしながら、説明した。


「あ、はい。私も先ほど着せていただいて、初めてこのような着方があるのかと知りました。簡単なので、着方は覚えましたよ。横長の布を胸の前で当てて、それを背中でクロスさせて、脇の下を通して首の後ろで結わけば完成です。スカートはパレオの巻き方と同じですね」


「なるほど」


ソフィアとしては、体にフィットして、脱げにくいところが気に入っているようだが……。


体にフィットしている、ということは、胸が描く曲線が露わになっている。さらにおへそを中心にしたウエスト周りは、素肌が丸見えだ。


ソフィアはそのことに、気づいているのだろうか?

腕を伸ばし、腰を引き寄せる。

手が素肌に触れることで、ソフィアは自分の腰回りが無防備になっていることに、ようやく気づいたようだ。

頬がバラ色に染まる。

でも、もう遅い。

そのままベッドに押し倒し、普段、触れることのない、ソフィアのおへそにキスをした。


「!? マティアス様、そこ、おへそですよ!?」


「分かっている。ソフィアのおへそ、初めて見た」


「!! そ、それは当然です。普段はキトンで隠れている場所ですから」


「だから珍しい。探検をしないと」


「えっ!?」


くすぐったいと暴れるソフィアを押さえ、お腹やウエストに、キスのシャワーを降らせる。


最初はくすぐったいと身をよじらせていたが、次第に呼吸が切なそうなものに変わっていく。


「……お腹はダメです、マティアス様」


顔を赤くして抗議するソフィアが可愛すぎて、お腹とウエストへのキスを終了させる。


代わりに。

いつも通り、その愛らしい唇にキスを落とした。



翌朝、ソフィアと抱き合った状態で寝ていると、寝室に入ってきた天使に起こされた。そしてキトンを着替え、マントを羽織るように言われた。


マントの色はエウリールと同じ、輝くようなサファイアブルーだ。


着替えを終えると、すぐに朝食を摂るための部屋へ、案内される。


ダイニングルームもまた、寝室と同じだ。建物一棟すべてが、ダイニングルーム。


広すぎるダイニングルームの中央に、テーブルが置かれている。そのテーブルは、二十人が着席できる大きさだ。それでも周囲にスペースが有り余っている。


「マティアス、ソフィア、ゆっくり眠れたか?」


部屋に入ってきたエウリールは、俺達と同じ、サファイアブルーのマントを羽織っている。


「ああ。とても寝心地の良いベッドだったよ」


俺が答えるとエウリールは……。


「広々としていただろう? しかもマットレスも最高級品だ。スプリングの具合もいいし、音もでない。どんなに激しい動きにも耐えられる」


そう言って意味深な視線を、俺に送ってきた。

……エウリールの奴、朝からなんてことを。


皮肉の一つでも言ってやろうかと思ったが、エウリールはすっとウリエルの顔つきになり、そばにいた天使に声をかける。


「すまないが、こことこの席に食事を用意してくれるかい?」


「かしこまりました。ウリエル様」


天使達が一旦部屋を出ると、エウリールはいつもの表情に戻る。そして俺達を手招き、テーブルの端の席に座るよう促す。


ソフィアと俺は席についた。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!


次回更新タイトルは「ミカエル対策」です。


明日の更新では少々お知らせがありますが何卒よろしくお願いします。



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