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完結●千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode3】魔界大騒動

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その瞬間、俺達三人は同じことを考えていた

「もしそれでその元悪魔の人間が死ねば、天界に召されるかもしれない。だがな、そうなればそれはつまり、その料理を食べさせた者は、しゅの裁きを受けるということだ。白い炎に焼かれ、お終いだ。『神の家』に来た元悪魔の人間が、勝手に天界の食べ物を口にした、そうならないのか、と考えるなよ。元悪魔の人間が、天界の食べ物を口にすれば死に至る可能性がある。それなのに『神の家』に招き、天界の食べ物を口にできるような状況を作り、それを止めなければ……それは殺意ありと見なされ、招いた者が、しゅによる裁きを受けることになる」


思わず絶句したが、すかさず尋ねていた。


「それを言うなら、俺は元魔王で悪魔だ。そして『神の家』で、天界の食べ物を口にすることになった。死に至る可能性はゼロではなかったはず。ラファエルは、白い炎に焼かれるリスクを負ったということか?」


するとエウリールは笑っていた。


「マティアスが天界の食べ物ぐらいでは死なないと、ラファエルは分かっていたんだろうな。なぜならお前は、一撃必殺と言われたガブリエルの矢を受けても、なお死ななかった。煮ても焼いても簡単に死なないと、ラファエルは確信したのだろう」


……本当に大天使は……。賢いのか? いや、悪知恵が働いているだけだろう。


「あの……」


ずっと黙っていたソフィアが口を開いた。


「マティアス様、エウリール。しゅが、元悪魔の人間を、天使として天界に迎えるには、どうしても『死』がつきまといます。言わば『死』と引き換えになるようなもの。しゅがそんな方法をとるとは思えません。そうなるとやはり、天使として迎えるのは……無理だと思います。つまり人間になった悪魔を元の姿に戻し、再び魔界へ戻す。これが現実的な方法だと思います。でもその方法は、しゅにはできない……。しゅができることは、魔界に満ちる神の力を弱め、戻った悪魔が再び魔界で生活できるようにする。それぐらいではないでしょうか」


ソフィアの指摘は正しい。

俺もエウリールも腕組みをして考え込む。


「……エウリール、天使の俺は、魔王に戻れるのか?」


「それは……悪魔にはなれるかもしれないが、魔王になれるかは……。しかもあれだぞ、悪魔になるにも、純血種の魔王の血筋がいないのだから……、純血種の悪魔とお前が交わる必要があるんだぞ」


エウリールがチラッとソフィアを見る。

ソフィアの顔から表情が消えていた。


「それは無理だな。俺はソフィア以外と関係を持つつもりはない。ならば純血種の魔王の血筋を見つけ出し……」


その瞬間、俺達三人は同じことを考えていたようだ。

一斉にこう叫んでいた。


「オリアクス」

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!


次回更新タイトルは「思い立ったら即実行」です。


明日もまた読みに来ていただけると大変嬉しく思います。

それでは明日も勉強、お仕事、頑張りましょう‼

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