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完結●千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode2】天界大騒乱

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バレている。

「それでなんの用だ、ラファエル」


ラファエルは突然話を遮られたことが理解できないようだったが、俺の質問にはきちんと答える。


「私のところに、田中さんから連絡が来たよ。マティアス達が所属していた事務所の副社長だろう?」


「副社長⁉ 部長ではなく?」


「あ、ああ、二人が天界にいる間に出世したんだよ」


「……なるほど。それで?」


「昨晩投稿した、ソフィアちゃんの画像、あれ、分かっているようだよ」


「……!」


「それってつまり、あのコスプレをしているのが、私だと気づいているということですか?」


ソフィアが尋ねるとラファエルは「そうだよ」と答える。

やはり俺たちを見出した田中さんだけある。

ちゃんとあれがソフィアだと、見抜いていた。


「それで田中さんには、どう答えたんだ?」


俺の問いにラファエルは……。


「コスプレを担当する女性は、スタッフに任せきりで、私は詳しくは知らない、と答えておいた。でも田中さんは引き下がらなかった。その女性が誰であるか、調べて教えてほしいと。名前だけでもいいから知りたいと」


俺とソフィアは、顔を見合わせる。

田中さんの温度感が分からなかった。


「あの、田中さんは怒っている感じでしたか?」


「いや、そんな感じではなかったよ、ソフィアちゃん。突然連絡が取れなくなった知人に似ていて、もし本人なら話をしたい、そう言っていた。事故にでも巻き込まれ、亡くなったと思っていた。生きているなら、それを確認できれば、それだけで十分だ、とも言っていた」


この言葉には胸が痛んだ。


ソフィアと俺を見出だし、大切に育ててくれようとした田中さんには、感謝の気持ちしかない。田中さんのおかげで、住まいと仕事を手に入れることができたのだから……。


「……マティアス様、田中さんと話してみますか?」


「そうだな。にわかには信じてもらえないかもしれないが」


ソフィアと俺は、ラファエルにこのスマホの番号を田中さんに伝えるよう、お願いした。コスプレを担当する女性の詳しい情報は分からないが、連絡先は分かった、ということにして。


ラファエルとの会話を終え、ソフィアと俺は話し合った。田中さんに自分達のことをどう説明するかについて。全部を全部話したら、時間が足りないと思った。話すなら、実は俺たちはそもそも天使だった……というのが妥当か、とかそんなことを言っていると……。


スマホが鳴る。


田中さんからだった。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!

本日は2話公開です。引き続きお楽しみください~。

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