表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完結●千年片想い~ピュアな魔王の純愛記~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode2】天界大騒乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

104/190

新婚生活について聞かせてもらおう

15時までまだ15分あったが、内線電話が鳴る。

レセプションの女性からの、来客を告げる電話だ。


すぐさまアクラシエルにも連絡し、エントランスホールに向かう。


「アクラシエル」


久々に見るphantomは……ラファエルは、元々細かったのに、さらに痩せたようだ。だが大きく開いた白いシャツの胸元からは、驚くぐらいの谷間が見えている。体にフィットしたジーンズにくるまれたヒップは、綺麗な曲線を描き、それは胸と同じぐらい、触れたくなる美しさだ。


「ラファエル様!」


アクラシエルは、ラファエルに駆け寄るなり、その体を力強く抱きしめた。


こうしてみると、アクラシエルは……男性に見える。


そしてラファエルは……俺は男性であると認識したはずだったが、女性にしか見えない。……谷間やヒップを見たせいもあるが。


「マティアス、ありがとう。そしてソフィアちゃん、君には本当にヒドイことをしてしまった。すまなかったね……。こんな私を許し、アクラシエルに会わせてくれて、本当に……心から感謝しているよ、二人には」


涙を浮かべ、心からの感謝の言葉を述べるラファエルを見て、ソフィアは穏やかに微笑む。


「天界ではアクラシエルさんに、とてもお世話になりました。どうかアクラシエルさんのためにも、一日も早く修行を終え、天界に戻ってきてくださいね」


ラファエルはソフィアの言葉に深く頷く。


「ラファエル様、これからどうしますか?」


アクラシエルの問いに、ラファエルは笑顔になる。


「我が家に案内するよ。……マティアス、今晩遅くならないうちに……」


「ラファエル、俺はアクラシエル(コイツ)の保護者じゃない。いつ帰って来ようが文句は言わない。とりあえず連絡だけはつくようにしてくれ」


「……分かった。ありがとう」


ラファエルはそう言うとウリエル……エウリールを見た。


「もう行ってもらって構わない。おれはマティアスとソフィアと、濃密な時間を過ごさせてもらうから」


「車は……」


「おいおい、ラファエル。おれは子供じゃないんだ。適当にタクシーでも拾うから」


「分かった」


ラファエルは再度俺たちに頭を下げると、アクラシエルと手をつなぎ、エントランスホールから出て行った。


「さあて、マティアスにソフィア、わざわざこのおれに会いに来るとは……。ソフィアのその手に輝く指輪。ついに二人は結ばれたわけだな。いやあ、本当に長かった。千年に渡って禁欲生活を送った悪魔が他にいるか? いないだろうな。さあ、お前たちの部屋で詳しく聞かせてもらおうか。新婚生活について」


エウリールは両腕を広げ、右腕を俺の肩に、左腕をソフィアの肩に置いた。


「……エウリール、その、婚儀の件だが」


「ああ、こんな場所で話せることじゃないだろう? まずは部屋へ行こう」


エウリールがぐいぐい押すので、仕方なくソフィアも俺も歩き出した。

次回更新タイトルは「おれが女を抱こうとすると……」です。


明日もまた読みに来ていただけると大変嬉しく思います。

それでは明日も学校、お仕事、頑張りましょう‼

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ