抵抗できなくなるまでのキス
「日本のエクソシスト……何種類かありますね。鎮守府という国が管轄する機関があって、そこでは除霊、浄化、調伏を行う『理の守り手』というのが存在するようです。調伏がいわゆる悪魔祓いと一致しているようですね。
調伏するのは怨霊や悪霊……悪霊というのは妖のようです。ただ、調伏をして式神にして使役する、ということはしていないようですね。あ、ありました。稀に悪魔の調伏を行うこともある、と書かれています」
「なるほど」
そう言いながらソフィアの頬にキスをする。
「でも理の守り手は、調伏というのをした後、式神にしないなら、その妖や悪魔をどうしているのだ?」
「そうですね。どうしているのでしょうか」
ソフィアは真剣にスマホの画面を操作する。
キトンなら首筋にも肩にもキスを落とせたのに、シャツは……。
さりげない動作でシャツのボタンを一つ、また一つとはずしていく。
「あ、ありました!」
ゆっくりと何事もなかったように胸元から手を離す。
「理の守り手が調伏した妖は、陰陽師に引き渡されるようです。この陰陽師というのは……鎮守府よりも歴史が長いようですね。私とマティアス様が出会うよりもっと前から存在しているそうです。この陰陽師は、理の守り手から引き取った妖に縛りをかけ、式神として使役しているようですね。となるとエミリアさんは、この陰陽師の式神として使役されている可能性が高そう……あっ」
衿をゆっくり引っ張り、露出した首筋にキスをした瞬間、ソフィアが小さく声をあげた。
「マティアス様……」
ソフィアがくすぐったそうに身をよじる。
「間違いなく陰陽師が、エミリアを式神として使役している。でもその陰陽師が誰であるかは、分からない。でもエウリールなら、きっとそれが誰であるかつかんでいるはずだ。大丈夫。相手が分かったら、俺が対処するから」
既にソフィアを抱き上げ、立ち上がっていた。
「対処するって、マ……ううん」
キスで口をふさぎ、ベッドまで運び、ゆっくりその体をおろした。
ソフィアはしばらく「まだ調べている途中ですよ、マティアス様」と抵抗していたが、そうできなくなるぐらい、情熱的なキスを繰り返す。
吐息から荒い息遣いに変わったソフィアは、切なそうな潤んだ瞳で俺を見上げる。
その後は……。
時間になるまで、たっぷり甘い時間を過ごした。
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