表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Ghost and Girl  作者: M.K
ステージ2
26/81

エピソード6:扉はそこに

 リラはまた眉をひそめた。


「なんて書いてあったの?」そんな彼女の様子を見てエリは尋ねた。

「ランプの場所がヒントだって」

「場所?」

「うん」


 リラがうなずいたあと二人してランプのほうへ顔を向けた。四隅の天井ちかくのランプが淡いオレンジ色の光を彼女たちへ投げかけている。とりあえずふたりは近場のものの真下へと歩いた。そしてそれを見上げたが、リラの方はすぐに目をそらした。ランプのカバーがカプセル型のガラスのため、直視していられなかったのだ。


「エリは平気なの?」真正面から光を浴びている彼女にリラは尋ねた。

「うん」見つめたままエリは答えた。

「これがヒントらしいけど……」

「ちょっと見てこようか?」

「一応おねがい」

「わかった」


 そう返事をしてエリはふっと浮かんでいきランプを調べ始めた。


「なにかあった?」

「特には……」

「まあ、ランプじゃなくて場所がヒントだから……」


 ランプを調べ終わりエリがリラの隣に降りる。


「にしても場所ってどういうこと?」


 口をへの字に曲げてリラは言った。エリはその疑問には答えなかった。またすこし静かな時間がただよいながれ、ふいにエリが口を開いた。


「でも、こういうのってあんまり見ないよね」

「こういうの?」

「うん、ふつう部屋の明かりって天井にあるでしょ?」

「まあ、確かに――」『そうかも』と言いかけたところでリラはピコンと閃いた。「そっか! わかった! 天井だよ、天井」

「天井?」

「そう。扉は天井にあるんだよ、屋根裏部屋に行くみたいに。だからランプの『場所』がヒントで『今』のが答え。同じようにエリに飛んでもらえってこと」頭を悩ませていた難題が解け、リラはすっかり興奮していた。

「なるほど」

「だからさ、エリ、おねがい」そして待ちきれないといったふうに頼んだ。

「わかった」


 その期待に応えるためにエリは天井まで飛んでいきあたりを調べ始めた。その後姿にリラは声をかけた。


「たぶんだけど、真ん中らへんにあるとおもうんだよね」

「うん」


 言われたとおり真ん中を調べ出してまもなく、


「あ」とエリが小さく声をもらした。

「どうしたの? なにかあった?」リラは期待に満ちた声を発した。

「ちょっとまって」


 そういうとエリは右手の人差し指を立てて天井を押した。するとクルッと半月型の取っ手が顔を出した。それを見てリラは目を輝かせる。エリは取っ手を掴んでからリラを振り返った。リラがその目線にうなずいて答えると、エリは力を込めた。ギーっと重たく木の軋む音が部屋に響き渡る。天井にぽっかり四角い穴が空き、ほのかなあかりがそそがれる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ