プロローグ
どうも、読んでくださりありがとうございます!
あらすじでも書きましたが、私はノンケです。そこの所、よろしくお願いします。
その日、彼は大切なものを失った。それはそれは、悲しい事故だった…
ある日の事である。おっさん冒険者であるレイトは相棒のおっさん冒険者のケビンと共にゴブリン退治に出かけた。おっさんにもなっておきながらゴブリン退治していることから分かる通り、彼らはベテランではあるが、同時に落ちこぼれでもあった。
強力なスキルなんてものは手に入れることができず、それどころか若い新人に易々とレベルを抜かれている始末である。
それでも彼らが冒険者を続けていたのは、何も崇高な目的がある訳ではない。その日その日を生きていくためである。ゴブリン退治ばかり行っている様な低ランク冒険者のおっさんには貯金なんてあるはずがない。
仮にある程度貯金したとしても装備のメンテナンスなどですぐに吹き飛んでしまうのだ。そんな訳で彼らはいつも貧乏で、その日暮らしの生活を続けていたのだ。
彼らはいつもの様にその依頼を達成できると思っていた。ギルドの受付嬢すらそう思っていたのだ。しかし、その日は異常事態が発生した。
二人がゴブリンの巣に到着した時、既にゴブリンは居なかった。いや、まともなゴブリンは。
ここでゴブリンの生態について軽く述べよう。ゴブリンは一体一体は大変弱く、冒険者になったばかりの新人でも油断しなければ倒せるレベルだ。しかし、恐るべきはそこではなく、すぐに頭数が増えてしまう繁殖力である。
勿論同種族同士でも繁殖するのだが、ゴブリンの特色として人間相手でも繁殖出来るのだ。それ故に人からゴブリンは忌み嫌われ、恐れられている。
レイトとケビンもそれらを未然に防ごうとこの場にやってきたのだ。そして取り敢えず中の様子を確認しようと、レイトとケビンは中を覗き込んだ。そして、その行動を大変後悔することとなった。
中にいたのは雄と雌だけでなく、雄と雄でも(自主規制)していたゴブリン達だった。見た目も醜悪なゴブリンの(自主規制)を見てしまった二人は嘔吐した。
そして嘔吐した事により逆に冷静になった彼らの頭には疑問が浮かんでいた。それは何故ゴブリンはこんなことをしているのかという事である。
幾らゴブリンの性欲が強いとはいえ、それは飽くまで繁殖のためで有るはずなのだ。ということは、何か原因が有るはずだ。と二人は考えた。
落ちこぼれとはいえベテランの二人は(自主規制)中のゴブリンを確実に仕留めていった。しかしその最中にも違和感は募るばかりだった。
殺されていく仲間の存在を知りながらも、彼等は(自主規制)を続けていたのだ。ここまで来ると最早生命としておかしい。命の危険よりも性欲を優先したのだ。有り得ない。
そして居た。在った。見つけてしまった。見つかってしまった。
そこに在ったのは触手に包まれた哀れなゴブリンの姿だった。…誰得だろうか?
思わず現実逃避をしてしまいそうになった二人だったが、触手がゴブリンから離れ、こちらに向かってやってきた時には思わず頰を引きつらせた。
二人には分かった。背中を見せてはヤられると。そこから武器を構えるまではそう長い時間は掛からなかった。諦めてはいない。
何故なら触手型のモンスターにはゴブリンが付けたであろう傷がいくつか在ったからだ。ゴブリンに傷が付けられるのなら、ゴブリンを倒せる冒険者に倒せない道理などない。
先ずはいつもの如くケビンが切り掛かっていく。ちなみに二人とも普通の剣士である。
触手はケビンに体当たりをかまそうとしたが、ケビンは大きく後ろに飛んで躱した。体勢?を崩した隙をレイトは大きく切り裂いた!
「よっしゃあ!やったな!レイト!」ケビンがレイトにそういったその時、触手は最後の力を振り絞ったのか、ケビンに向けて何か液体を放った。
「危ない!」そう叫ぶレイトの言葉も虚しく、ケビンは液体を頭から被ってしまった。そして、それが悪夢の始まりだったのだ…
☆
ギルドに戻った二人は謎の触手の存在を報告し、宿に戻った。思えばこの時にもっとよく調べておけばよかったのかもしれない。そうすればこの後の悪夢を避けられたのかもしれない。もしくは安宿ではなく良い宿で風呂に入ることができれば…いや、せめて相方のケビンにもっと話を聞いていれば…
後悔ばかりが募るのだが、顔を赤くしてこちらをチラチラと見て来るケビンに対して変な酔い方をしているなとしか思わなかったレイトの所為なのだろう。
寝る場面になって寄ってきたケビンに対して、最初戸惑っていただけだったが、気付いた。どうしようもなかった。あの液体は媚薬だったのだろうと、ゴブリン達の行動が頭を掠めた。
そして抵抗も虚しく…掘られた。あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
文字数が1919文字なのは何故なんでしょうかねぇ?
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