4人姉妹でお風呂だ! 前編
雪さんって、意外と人間ですね。
てか、いま気付いたんですが、雪さん百合ですね。
寝てしまった…
結局みんなで昼ご飯を食べた後、急に眠気に襲われ、ソファーで寝てしまったのである。
「で、みんなは何をしてるんだ?」
「お姉ちゃんとの愛を確かめようと…」
妹が俺の唇を奪おうとしていた。
「ちょっ、ちょっと待て!さすがにファーストキスが妹ってのは嫌だぞ!俺は!」
「え~いいじゃん~」
「よくない!」
「それはそうと、もうすぐ夜ご飯だけど…奏はどうする?」
「感覚としてはさっき昼ご飯食べたばっかりだけど…ちょっとだけ食べとくよ」
「りょーかいー」
そういうと母は台所へ行ってしまった。
すると、必然的に残されたのは雫と姉貴と雪と俺になる。嫌な予感が…
「ねぇ~奏~一緒にお風呂に入りましょう~?」
「ちょ、ちょっ姉貴!?なにすんだよ!」
「さ、みんなも手伝って!奏と一緒にお風呂に入るよ!」
「はーい!!」
「ふふっ、嫌がる奏さんも可愛いです。」
雫と雪が同時に言う。
「ちょっと!雪さああああん!!助けてーーー!!!」
(姉妹水入らずになりたいので、まずは裸の付き合いといきましょう♪)
(!!)
(天使なので、テレパシーみたいなこともできるんですよ)
…なんか、想像してたのと違うな。なんか、声が脳に直接響く感じかと思ったら、文字列が心に浮かび上がってくるみたいだ…
そんなことをしているうちに、いつの間にか風呂場について、もう服も脱がされていた。
「なんかさ、あんまり恥ずかしくないんだけど…なんでだ?」
そう、俺は今朝まで男だったのである。だから、ふつうは恥ずかしいはずなのだが、全く恥ずかしくない。
すると、空中に1枚の紙が湧いてきた。
『女の子に体を見られても恥ずかしくないけど、男の子にみられると恥ずかしくなるように精神を調整しておいたよ! byカミサマ』
「あいつめ…」
「さて、みんな脱いだし、さっそくお風呂じゃ~!!」
そういって湯船に俺を強制連行する雫と姉貴、される俺、テレパシーで愉しむ雪。
(奏さん…大好きですっ!(*--)--*)ピトッ)
…顔文字まで伝えられんのか、テレパシーって。便利だな。
いきなり天使に告白された俺の感想といえば、そんな的外れなものだった。
system log:雪さんの精神状態に、【奏♡】が追加されました。