大魔王・ユキ
またもやにやけシーンでてきましたね。
学校で書いてたので周りから引かれました。カナシイデス。ボ、ボッチダモノダイジョブダヨ!
鏡に映しだされた俺の姿は、一言で表すとしたら『美少女』だった。
銀髪で眼は青と緑のオッドアイ。胸は大き…ゲフンゲフン、ボリューミーだ。
「でも、なんで俺こんなに外国人みたいになってるんだ?」
「うーん。外見はあまりいじってないんだけど…。お母さん、この家の家系、外国の方がいたりします?」
「ええ、うちの父、だから奏のおじいちゃんが外国人よ。確か、北欧の方だったと思うわ。」
「ああ、なら隔世遺伝だね。」
「カ、カク…何だっけ?」
「隔世遺伝です。確か…世代を1つ以上超えて遺伝するとかでしたっけ?」
「そうなのよ!奏のおじいさまは銀髪じゃなかったけど、そのまたお父さんが銀髪だったのよ!オッドアイについてはよくわからないのよ!」
「私がちょっといじったらそうなったのだよ。」
不意に、俺の下から声が聞こえた。みんなは俺が言ったと勘違いして俺の顔を見るが、俺は違うといわんばかりにぶんぶんと顔を振る。
と、その時、
「ひゃうんっ!」
俺の口から、予想だにしない声が溢れてきた。
「あっ、あ…ひゃうっ!!そこっ…」
俺は一生懸命"そこはダメ!"と言おうとしているのだが、まったく声が続かない。でも、天使には伝わったようで…
「いたずらはそこまでですよ、カミサマ。」とユキさん。
「あーもうばれちゃったかー」
そういって俺の胸元から出てきたのは身長10㎝ぐらいの妖精みたいなものだった。
「え~!これがカミサマー??可愛い~!!」
雫がその妖精をつんつんとつついたり、手に乗せたりしている。そんな妹を横目で見ながら、俺はユキに尋ねた。
「あれがほんとにカミサマなのか?」
「ええ、本当は妖精の形はしていないのですが、最近は妖精にハマっているらしくて…」
そういいながら苦笑するユキ。そんなユキの顔を見ていると、ふとある疑問がわいてきた。
「そういえば、なんかユキと今の俺って顔似てないか?」
そう、ユキは黒髪だし眼も黒なのだが、目鼻立ちは俺そっくりなのである。そっくりというか、双子といっても何とか通用するレベルで似ている。胸の方は…うん。これについては触れないでおこう。なんかユキが大魔王になる未来が目に見えるようだ。
「ワタシノムネニナニカアリマスデショウカ??」
「うあああ!ごめんなさいユキ様!!!」
「「「「「「???」」」」」」
状況を知らないほかの6人が"何なんだ?"といった表情でこっちを見た後、天使たちは苦笑し、カミサマはいやらしく笑い、ほかの3人はますます首をかしげる。
「カナデサァーン?チョットヨロシイデショウカ??」
「わわわわ!ごめんなさいユキ様ごめんなさあああああああ!!!あはははは!!そこおっ!ダメええっ!あっはっ…」
しばらくユキのこちょこちょ&その他諸々攻撃に悶えさせられたよ…もう金輪際ユキの胸については触れないようにしよう。
「世の中には触れてはいけないものがあるのですよ、奏さん。」
しばらく弄られた後、ユキの一言。
「ユキしゃ…ん、、あはぁ…わかりましゅたれしゅ…」
対する俺の返事はなんとも力がない。(体感)10分ぐらい弄られていたから仕方がないといえば仕方がないが、それにしても男の頃より全身の感覚がすごく敏感になっている気がする。
「…で、先ほど奏さんが言っていたことなのですが、私の顔が奏さんに似ているのはなんでだと思います?」
「…整形?」
「違います!私は奏さんのサポート役として奏さんの双子の姉となるべく選ばれたのですよ。だから顔が似ているのです。まあ、ここまでだとは思っていませんでしたが。」
「……は?」
ユキによると、天使たちが3人もやって来たのは、それぞれに役割があったからなのだそうだ。
シュウは俺とのファーストコンタクト係。まあコミュ力は高そうだからなのだろう。
アリスは、ああ見えても神聖術係なのだそうだ。俺は単なる賑やかしとしか考えていなかった…。あとでちゃんと謝ろう。
そして、ユキが俺のサポート係だ。双子の姉となるには、俺と顔が似ている必要があるらしいが、俺が黒髪黒眼になったら見分けがつかなくなるレベルで似ている。
「ということなんで、僕たちはまた天界に戻ります。またトラブルが起こったら来るので、よろしくお願いします。」
「さよならなのよ!」
「ほら、カミサマも行きますよ。あ、ちなみに、カミサマは自由気ままに出現するから。よろしくねー」
「え、ちょっ!」
行ってしまった…どうやら、俺は女の子に囲まれて生活しなければならなくなったらしい。いや、俺も女か…
今日からユキさんが15歳の少女(奏の双子の姉)になりました!