変身中の俺はちょっとかわいそうなぐらいに叫ぶ。
妄想してたらはかどりますねー
この話描いてるとき、にやけが止まりませんでした。(主に奏の絶叫シーン)
「…ここは?」
目が覚めるとそこは見慣れた俺の部屋だった。
ただしいつもと違っていた点が一つ。天井が目の前に迫っている。
「あぁ、そうか、なんか性転換するとか言ってたな、あいつら。」
そういって下を見ると、ザ・術式といったかんじの魔方陣が展開されている。
「ああ゛あぁぁあ゛あ゛あぁぁあぁぁぁぁぁあああ゛ぁぁあ゛ああ゛ぁああ゛あ゛あ!!!!!!!!!!!」
みると、そこでは俺自身が叫んでいた。
「ああああああああああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁあぁ!!!!!」
すると、不思議なことに声がだんだん高くなっていく。声だけではない。背は縮み、髪は伸びて銀色に変色している。
「そろそろ終わるのよ!」
「じゃあ奏さん、体に戻りますよ!」
そういわれると、また視界が暗転した。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「…んっ…」
「やっと目を覚ましましたね」
「だな。」
「なんかすっごい疲れてるんだけど。」
!!声が高い!
「そりゃあそうですよ、あれだけ叫びましたからねー」
「そういえば、なんで俺はあんなに叫んでたんだ?」
「あの術式は激しい痛みを伴うものだからね。」
「なぜだ?」
「簡単に言うと物理法則をちょっとだけ無視して体の大きさを変えてるからなのよ!」
「んーなんかこう、体が光に包まれて、気が付いたら女になってましたみたいなのはねえの?」
「あんなものは小説や漫画の中のお話ですよ、奏さん。」
「あれをやってしまうと関東一帯が吹き飛ぶのよ!」
アリスによると、人体を徐々に変形させずに一気に変形させると、そこに僅かな空気の隙間が生まれ、そこに流れ込もうとする空気の流れによって大爆発が起きるそうだ。いくら天使といえども地球の物理法則は完全に無視できないらしい。
「まあ、カミサマなら地球の物理法則にでも逆らえるけどね」
心を読んだ!?
「天使だからね、それぐらい簡単だよ」
「…心を読まないでくれ。」
「…とりあえず鏡を見に行ってみるか?」
「わかった。」
ドアを開ける。と、そこには姉の姿があった。
「え?誰?この子!おかあさーーんなんかかわいい女の子が奏の部屋から出てきたー!」
ちょっとまずいですねこれは。うん。
今回は姉が出てきたものの本格的に登場するのは次回からなので、自己紹介は次回にしてもらいます。