立花 雪 爆誕!
さてさてどうなることやら
「…っていう感じですかね」
「なんか…すまんな?変なこと聞いて」
「俺からも一つ聞いていいか?」
「なんだ?」
「そこの…ええと、奏ちゃんだっけか?なんで男口調なんだ?」
「「「「あっ」」」」
「それは内し…」
そう言おうとした雪(貧)の肩を母さんが叩いて首を横に振る
「雪くん(筋)も自分の過去を教えてくれたじゃない、こっちが教えないのはアンフェアなんじゃないかな?」
「そう…ですね…」
そんなこんなで、俺の正体も全部雪(筋)に話した。
「そうか、そっちもいろいろ大変なんだな」
「いやいや、どう考えても雪(筋)の方が大変だったろ!」
「俺はもう慣れちゃったからな」
「いやいや!」
今ここに、男同士(?)の友情が誕生した。
「じゃあ、俺はそろそろ行きますよ」
「え、あ、ちょっと待って!さっきの話だと雪君、帰る家もないし、これは勝手な想像だけどさっき倒れたのも栄養失調じゃないのかしら?」
そういって母さんが引き止める
「いいですよ、これ以上他人に迷惑はかけられない」
「それに、俺はもう霜田 雪っつー名前で生きていけないんですから。今頃ニュースでやってると思いますよ」
そういって、雪(筋)は玄関から出ていこうとする。
「ま、まって!」
もう一度母さんが引き止める
「うちの子にならない?」
「「「「「「「え??」」」」」」」
その場にいた家族は全員驚きの声を上げる。もちろん雪(筋)もだ。
「ほら、今養子とかできるじゃない。あれで苗字を立花に変えたら大丈夫だわよ!きっと!」
その後、母さんと雪(筋)の遠慮し合いは15分ほど続き、だんだん勢いを増す母親に負けたのか、ついに我が家に立花 雪が加入することになった。
「あのさ…」
さっきから黙っていた雫が口をはさむ
「それじゃあ家に雪さんが2人いることになるんだけど…」
「「あ」」
そういって、雪(筋)と雪(貧)は顔を見合わせる。
「「まあ、いいんじゃねーの?」大丈夫でしょう」
「大丈夫じゃねえだろ…」
俺はぼやくが、もちろん誰も聞いていない
「それはそうと、雪君の上に立ってる女の子はだれなの?」
姉貴の疑問はもっともだ。
「あぁ?」
そういって雪(筋)は上を向く。
「きゃああああああああああああ!!!!」
「うわあっ!」
二人の悲鳴がリビングにこだました。
最後の女の子は一体…?