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南風原深夜は神である

ブックマークが111、評価人数が7人になりました!!

一体何があった............!?


それとそれと大報告です!

なんとこの作品(以後『神成り!』)が、日間ランキング187位にランクインしていました!

皆様本当にありがとうございます!!


ではではどうぞ〜!


※修正しました!

ご迷惑おかけしますm(_ _)m…………一月三十一日

 

「____フッ!」


 一瞬で渡り竜の一匹に肉薄した深夜しんやは、その手加減なしの拳を全力で叩き込んだ。

 直後、


 ________ドッッ!!!


『ギャッ!?』


 竜の鱗が割れ弾け、その躯が大きく陥没。拳の直撃を受けた渡竜が、短い絶叫の後に__絶命した。


「……は?」


『なっ!?』


 深夜は放心する。自分が放った攻撃の結果が、あまりにも予想外で、拍子抜けするものだったからだ。近くで血を流すリュウさんも、普段の彼からは想像もできないほど呆けた顔をしている。ただ一つ相違があるとすれば、深夜とリュウさんの驚きのベクトルが180度真逆ということだろう。

リュウさんの場合、それは小一時間ほど前には自身の庇護対象だったはずの深夜が、明らかに異常な力を奮っていることに対する驚愕。

しかし深夜の場合それは、仮にも竜の名を冠する魔物が、予想外に呆気なく命を落としたことに対する拍子抜けだった。


 しかし、彼らの驚きはそれだけでは終わらない。

 即死した竜の亡骸は凄まじい速度で落下、初めの竜の後方にいた二、三匹の渡竜へと激突し、それらをまとめて吹き飛ばしたのだ。


『ギヤァァル!?』

『ガルギャァァァ!?』

『ギャルラァァ!?』


 吹っ飛ばされた竜どもは下方の地面に叩きつけられ、ピクリとも動かなくなった。それぞれ首が変な方向に曲がっているところから、恐らく死んだのだろう。


(……この場合、"この肉体(からだ)"が凄いのか、それとも渡竜の方が弱いのか…?)


 深夜が自身の体と渡竜のスペックに頭を悩ましていると、いつの間にか寄ってきていたリュウさんが彼へと話しかけた。


『シンよ、今のはなんだ? 主は何故浮いておる? それにその…脚から立ち上る"それ"は、まさか……』


「あはは。リュウさん、一旦落ち着いて?」


 堰を切ったように問い詰めてくるリュウさんを宥めながら、深夜は自分達から距離をとり、群れて羽撃たく渡竜達を睨み据えた。

リュウさんが本来の戦い方さえ出来れば、取るに足らなかったはずの相手。だがこの場合、リュウさんは無力に等しい自身の子供を連れていて……その明確な弱点に気づかないほど、渡竜達とて馬鹿では無いのだろう。

自然界では、不利な状況にある獲物に狙いをつけ狩りをすることなど、当然のことなのかもしれなかった。


だが、


『む、むぅ。すまなかった、つい、な……』


その牙を、


「大丈夫大丈夫、それより、リュウさんは傷を癒してて。子供も守らなきゃいけないでしょ?」だから、と振り返らずにそう呟き……



今や身内とも言いえる存在に向けられたとしたら______



「こっから先は、俺がっ______!!」


刹那____金色の軌跡をその場に残して、深夜は空を疾駆した。


 竜種の中では比較的弱者といえど、常人から見れば自殺行為としか取られない彼の行動に、渡竜の中の一匹が嬉々としてその爪を降り下ろす、が。

 深夜には降り下ろされた竜の爪が、まるで止まっているかのような錯覚を覚えた。


(動きが、遅すぎる)


 竜が完全にその爪を振り抜いた時、深夜は既にそこにはおらず。直後背後から襲った衝撃に、渡竜の首は無残にもちぎれ飛んでいた。深夜が、脚を薙いだのだ。


 ________ビシャァァ!


 一瞬遅れて、渡竜の首元から血が吹き出した。落下していく亡骸には目もくれず、深夜は飛び散った血を器用に避けつつ次の竜へと向かう。


 殴り、蹴り上げ、投げ飛ばす。その度に、幾匹もの渡竜がその命を散らしていった。


 一体何匹の竜を葬っただろうか。蠢く黒い塊にすら見えていた渡竜の群れは、既に両の手で数えられるほどにまでその数を減らしていた、その時。


『________シン! 後ろだっ!!』


突如リュウさんの声が響いた。






 深夜が振り向くと、彼から50mほど先に羽撃たく竜と目が合った。彼の竜はその凶悪な顎門を最大限に開きながら、深夜を睨み据える。そして____


『グルァァァァァッ!!!』


 一つの咆哮と共に、その顎門の中で熱波を撒き散らす――――灼熱の火球を放たれた。瞬間同時に放出されたのであろう膨大な熱気が、竜の周りに陽炎を作り出す。火球はその本体からフレアを撒き散らしながら、深夜へと迫る。

 遠くから見ても巨大だった火球が砲弾のような速度で近づいてくるにつれ、徐々にその大きさを露にしていく。

 やがて深夜と火球との距離が10mを切ったとき、その全貌が明らかになった。


 空気を焦がしながら襲いくるその火球は深夜など軽く飲み込むほどの大きさで______さながら、太陽の模造品のようだった。


『シンよ、逃げろっ! それは危険だ!!』


(そんなこと分かってる、だってこの距離でも熱気が凄まじいんだから………)


____でも、と。

 深夜は、その火球と対峙する。


(やってみたいことがあるんだ……!!)


 逃げたくなる自分を必死に押し止めながら、深夜は右手に、体に流れる熱い"なにか"を集めていった。そしてある程度集まると、彼はそれを、()()()()()()()()()()()


 彼の右手が、金色こんじきの光を発する。やがて光は徐々に強まり、水のように緩やかに流れ、彼の右手を包み込んだ。



 火球と深夜の距離が、2mを切った。



『シンッ! 逃げろぉ!!』


 普段冷静なリュウさんが声を荒げる。それ程までに危険な小さな太陽が、深夜へと直撃する――――寸前、




 ________深夜は、右手を横に薙いだ。



直後、深夜と火球を中心に小規模な爆発が起きた。その爆発はつまり、放たれた火球が確実に着弾したことを示しており____


 竜が、リュウさんが、リュウさんの子供が、

 その場にいた全ての生物が、深夜の死を幻視した。






「__________なんだ、簡単じゃないか」



 



 ________その時だ。散ってゆく爆風のなかで、彼の声が、聞こえた。


『なっ!?』



 火球を受け、爆発の中心地となったはずの少年の体には、どういうわけか傷跡一つ無く……



 あれだけのものを受けて無傷、それだけでなく、相手の攻撃を完全に無効化した深夜に、リュウさんは驚きを隠せなかった。


(生きているっ!? こんな芸当が出来るのは、最早人間であるはずがない。

 だとすると………シンはやはり________)



『グリャァルゥゥゥゥ!!!』



 火球を撃った渡り竜が、警戒の咆哮を上げた。その咆哮によって、深夜の本質に辿り着こうとしていたリュウさんの思考は掻き消される。


 そして、今まで他の竜どもに隠れて見えなかったその姿が、今ははっきりと見えるようになった。


 他の渡り竜とは一線を画すその威圧、日の光を浴び輝く、漆黒の鱗、見るものを竦ませる深紅の双眸。

 それは、最早竜ではなく――――"龍"と呼んでもいいほどだった。


『シンよ、恐らく奴が、竜どもの(かしら)であろう』


リュウさんの言葉に、深夜は敵を見据えながらコクリと首肯。


「分かってる。こっちも、ヘタしたら骨も残らないような攻撃を受けたんだ。その借りは……キッチリ返すよ__」




 刹那の後、竜の頭の威圧など鼻で笑えるレベルのそれが、深夜から溢れ出した。




『ぬぅっ............!!』


『グルルルルルッ!!』


 直接威圧を向けられていないリュウさんまでもが、その威圧に体を震わせる。彼の子はというと、先ほどの火球の際に気を失い、今はリュウさんの背に寝かされていた。





 深夜は、己が身に循環する熱きものを、解き放つ。


 瞬間、彼の体から先ほどの比では無い、膨大な量の金色こんじきの光が迸った。光は一瞬にして辺りに満ち、徐々に収縮していく……。

 やがて光が完全に収まった時――――それは彼の周りを、まるで天女の羽衣のように漂っていた。



 深夜はその光を右手に束ね、天高く掲げる。

 すると彼の腕の軌道を辿るように、光は天へと伸びて行き____


 そしてそれはやがて、一振りの剣を形を様していた。



 深夜は竜を睨み据え、その右手を――――降り下ろす。

黄金の剣は、一筋の光と成って龍を消し飛ばす。断末魔さえ上げることを許さずに__


『やはり、そうか…………主は________』


 圧倒的な身体能力と、迸る神々しい光、その様な存在を、リュウさんは知っていた。


 それ即ち、あらゆる存在の上に立つ、永遠にして絶対の存在________『神』




 そう、南風原はえばる深夜しんやは神である。

 人として生まれ、神へと昇華した存在________『成神(なりがみ)』である。


如何だったでせうか?


今回はちょっと頑張りました!

次回もお楽しみに!!

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