6/11
measure 6
「薬剤を扱う者は国家資格保持者でなければならないのは、知っている筈よ?」
「ふん。何を今更。その無認可の店に買いに来ているのは誰だ?」
「だからよ! 王室御用達の薬屋が無認可で良い筈ないでしょう? キチンと試験を受けて頂戴!」
「無駄じゃない? リオネルは王室の機械人じゃないし、大体、認可されると価格が高騰するじゃない? 今までみたいに破格で取り引き出来なくなる。リオネルは行かないよ」
沈黙を守り続けるリオネルに代わり、口を開く。
「それは……」
エイミーも解ってる。
リオネルが資格を取らないのは、此処のお客の為だ。