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measure 5
「で? 本当は何だ?」
淹れたての珈琲を味わいながら、リオネルが唐突に切り出した。
「真実? 薬屋に薬買いに来ちゃいけないの?」
「違う。それはついでだろう? 用件は何だ?」
「……ほんっと厄介ね。貴方の能力」
「ふん。お互い様だ」
「解った! 同族嫌悪だね?」
……アレ? 何か、気温下がった?
「ジョゼ? 一寸黙ってくれるか?」
うん? なんだろう……リオネルの後ろに鬼が視える様な? そして嫌な汗が止まらない?
「貴方、友達失くすわよ?」
「寧ろ願ったり叶ったりだが?」
リオネル酷い
「……埒が明かないわね。もう、大方解っているんでしょう? 今日来たのは、他でも無いわ。貴方に御足労願う為よ!」
「王の兵隊……御自らとは、暇なんだな軍司令部ってのは?」
一触即発じゃないけど、火の気が無いのに爆発寸前だ