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夏の散歩

作者: 雪人

うだるような暑さの日だった。ギラギラと太陽が照りつけ、肌が焼かれるのを感じる、まさに真夏といった日だった。私は、こんな日に散歩をしようなどと考えた今朝の自分を少しばかり恨んだ。首筋を流れる汗をタオルで拭きながら砂利道を進む。

蝉の鳴き声がする。砂利道を少し進んだところにある林から、蝉の大合唱がするのだ。これも、真夏にぴったりの音である。



陽射しの遮られる林の中は冷んやりと心地の良い場所であった。木陰に身をおろし、しばし休憩する。目を閉じて、蝉の鳴き声を聞く。このような夏の散歩、なぜしているのだろう。ぼんやりとそう思ったところに、ふと小枝を踏む音が聞こえた。

何かと思い目を開けると、向こうの木のそばに、少女がいた。シンプルな白いワンピースを着ている。少女は、虫網を持ちながら、真剣な目で木を見つめている。何事かと思うと、そこには一匹の蝉がいた。呑気にミンミン鳴いている蝉に、浅く息をつきながら少女はジリジリと近づいていく。

バッ、と一息に虫網が降ろされた。こちらからでは捕まえたのかどうか、わからない。少女は未だ緊張した表情である。少女はこわごわと網の中を確かめた。そして、満面の笑みを浮かべた。



 虫かごを揺らしながら元気に林を歩いていく少女を見送りながら、夏の散歩というものも悪くはないと思った。

読んでくださりありがとうございます。

ほんとに短い話ですね。

よければ感想、批評お願いします。

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