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二十話

 路地裏でのことから三日。今日は一斉検挙の前日だ。

 路地での一件があった当日は各所で数件の検挙、あるいは俺達のように逃がしはしたものの事件を未然に防いだという報告が多数あった。

 だが向こうもその事で街の警備が厳しくなったのが分かったのか、その日以降表ざった事件は殆ど無くなった。

 だからと言って警備を緩くするといったことは無く、それ以降も街の警備強化は続けられ、そして今日。一斉検挙を明日に控え、これから最終会議が行われる。


「それではこれより作戦会議を始める」

 前回と同じ会議室に集まった学生警察ガードの面々は緊張した面持ちで彗華の声に耳を傾けていた。


「前回の会議から三日、君たちも既知のことかと思うが既に多数の逮捕報告がきている」

この中に実際に捕まえた者もいるのか数人が神妙に頷いていた。


「初日以降向こうも我々の動きに気づいてか、街での事件は目立たなくなった。だがそれでことが終わったわけではない。そもそもの目的は『阿魏斗』の暴動の阻止だ。今はまだ動いていないがいつ奴らが行動にでるか判らない。もし街中で暴れられでもしたらそれこそどれ程の被害がでるか……。それを阻止する為にも早急にこの事態に対処する」

 彗華の言葉に皆一様に顔にやる気を見せていた。


「手元にある書類を見てくれ。そこに調査班が独自に調べた『阿魏斗』に関する情報が書いてある。現在奴らはエリア1の最端さいはしにある使われていないビルを根城にしていることがわかった」

 後で逢に聞いて知ったが、この街ができる最にいろんな場所で街開発が行われ、その最に資金不足等によって開発が放棄された場所がいくつかあり、エリア1最端さいはしもその一つだそうだ。


「しかもどうやら、奴らは既に抗争に向けての準備をほぼ完了しつつあるようだ」

 彗華の報告に会議室に一瞬ざわめきが走った。


「こちらの予想よりも大分行動が早いようだが明日あす、予定通り我々は奴らのアジトに出向き、一斉検挙を実行する。編成などについてはこの後説明するがその前に各自この書類をよく読んでおいてくれ」

 そう言って彗華の話しは終わり、その後は指示された担当ごとに集まり当日の編成等について話をした。

 俺と逢は前に彗華に言われてた通り当日は街での見回りだった。

 特に変わったことはなく、大体いつもと同じように見回りをしていればいいらしい。

 それでも普段よりは気を張って警戒にあたれとのことだった。街中に逃げた不良が一般人に被害をもたらす恐れがあるからだ。

 そんな感じで俺達の方の話し合いは終わったが、突入部隊やその補助をする係は、俺達と違い細かな作戦等があるためそのあとも会議が続けられていた。

 なので俺達は一足先に解散となり、帰宅することになった。



「いよいよ明日ですね……」

「ん~そうだな」

 やる気と緊張が混じった声で言った逢に俺は適当に相づちをうった。


「つっても俺達がやるのは普段と変わらず街の見回りだけどな」

「だとしても、明日は今までに無いくらい大きい仕事です。わたしたちもいつも以上に頑張らないと」

 逢はともかく別段俺はいつもそんなに頑張ってないけどな。


「先輩も明日はしっかりやってくださいね」

 念を押すように逢に言われ、俺は深々とため息を吐いた。


「はぁ、めんどくせ……」





 ………………………………………………………………………………………………………………………………。


「……準備の方はどうなってる?」

「武器の方は一通り揃ってます。ですが……」

「あぁ? なんだ?」

「実はここ数日の内に数人の者が学生警察ガードによって捕まえられちまってます。どうやら街で動かしてた下っぱ連中が少し派手に動きすぎたようで……、そのせいで学生警察ガードの連中が街の警備を強化したみたいで」

「これからの行動に支障はあんのか?」

「戦力面では問題はありません。捕まったのも下っぱの奴らなのでそれほどダメージはありません。ただ、今回のことで学生警察が警備を強化したということは、向こうもこちらの動きについて何かしらの情報を得ているのかもしれません」

「ここにきて第三者の介入か。チッ、面倒な連中だ」

「これ以上学生警察に動かれる前にこちらも動いた方が良さそうですね」

「そうだな……。よし、ここに幹部共を集めろ。これからの行動について会議を行う」

「了解です」

 ……………………………………………………………………………………………………………………………。

久々更新です!!

待っていてくださった方申し訳ありませんでした><


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