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概要説明、グループアクティビティー、面談

 やっと落ち着いてきて、渡された紙も読めた。その後、持参した本を読んでいた。衝立の向こうでは何やらやっているが、あえて見ないし聞かないようにした。分ってしまうとつまらないかもしれないし、本来はここにいるべきではないのだから。

 前の回の人たち(というか私が入るべきだった回の人たち)が、衝立の後ろから受付横へと移動していった。面談が始まるようだ。こう言ってはなんだが、思ったよりもセンターは狭く、1回の人数も少なかった。

 まだしばらく時間があるので、首からぶら下げた番号札を一旦預けてトイレに行ってきた。もう、汗かきすぎて化粧はどこへ行ったのやら。まあ、いつもと大して変わらないが。髪を切ったばかりで良かった。汗で濡れても特に変わらない。

 トイレから戻ると、ユニフォームのサイズ見本が掛けてあったので、ベストを試着してみた。本当は、受付した時にその試着の案内をされるはずだったみたいだ。Sサイズはちょうどよく、Mサイズでもよい。どちらでもいいなら小さい方を着た方が細く見えるが、来年までに体型が変わってしまってSがきつくなると困る。が、まあSでいいか。そう、サイズを何で申し込んでいたのか忘れていて、マイページを見たらSと書いてあった。我ながらよくSにしたものだ。だいたいMにしてしまいそうだ。ああ、オリパラの時の失敗を踏まえてか。

 だんだん他の人が受付をしに来る。やはり10分前よりも早く来る人はいるな。人の事は言えないが。

 そのうち、衝立の中の自分の番号が貼ってある椅子に座るようにと言われた。なんかこう、進行がスムーズではない気がする。最初から、受付を済ませたらそっちの部屋に行ってもいいのではないか。

 私は23だったので、23番の椅子に座った。すると、職員さんが来て、こっちだと言われた。そのうちその理由が分かった。皆さんが首から下げているストラップと、私が下げているストラップは色が違うのだ。私のカードには⑤の23とあるが、皆さんは⑥なのだ。つまり⑥の23の人もいるわけで、私が最初に座ってしまったのはその人の席だったのだ。なるほど。

 パイプ椅子が6つずつ丸くなるように配置されていた。6つずつの椅子のグループが4つあって、全部で24人というわけか。私が入って25人だ。私が入っているグループだけが7つの椅子で1つのグループになっていた。けれども、23番と24番の人は来なかった。まあ、前回の23番は私で、そこは空席だったわけだが。

 たまたま、私たちのグループは女性ばかりだった。しかも、ほぼ若い女性だった。ここでも、1人しか大阪弁の人はいなかった。

 最初は、ビデオを見せられた。まちボランティアと会場ボランティアと両方の説明があった。一番驚いたのが、全員の活動日が5日になった事。最低5日という事で募集されていたが、応募数が予想以上に多かったそうで、全員5日という事になったそうだ。まだ、どのようにシフトが組まれるのかは決まっていないそうだ。なるべく5日間をくっつけたいが、希望通りになるだろうか。

 地図の上で、活動場所や休憩場所などが示された。それから、1日を3つに分けたシフトだそうで、確かにオリパラも1日中ではなかったと思い出した。

 最近やっているイベントのボランティアは、朝から夕方までという事もあるので、万博でも何となくそんなイメージを持っていた。けれども炎天下に立っているような仕事だったら、それを丸1日やって連日というのは大変だ。どうやら1日4時間くらいになりそうで、それなら連日でもいけると思った。

 それと、このボランティアセンターは、全員の面談が終わったら我々ボランティアに開放するという事だった。自由に来ていいし、そのうちボランティアが自主的に何かを企画して~なんて話もちらっと聞いた。残念ながら私には無縁な話だ。流石にここへふらりと来る事は出来ないだろう。

 さて、次にグループ毎に自己紹介をした。この時、ニックネームと一言を30秒でと言われ、皆さんニックネームをそれぞれ言っていて、どうもボランティアに応募する時にニックネームを登録したような雰囲気だった。だが、マイページにニックネームの欄は無い。そして私の記憶にもない。まあ、登録したにしてもしていないにしても、あれしかない。ボランティアをする時のニックネームは決めてあるから。

 ニックネームを名乗り、東京から来たと言ったら皆さん「えー!」とびっくりされていた。けっこう東京近辺からボランティアに参加する人はいるのだが。そして、新幹線が止まって~という話もしたし、東京オリパラでもボランティアをやって味を占めたという話もした。万博が大好きなのでという話も。多分30秒くらいで収まったと思う。

 東京で何かボランティア活動をすると、周りはオリパラでボランティアをやった人がほとんどだ。だが、やはりここは遠く離れた大阪。オリパラでのボランティア活動をした人は少数派になりそうだ。もしかして、人種的にアウェイなのか(東京人だから)と思ったが、そんな事もなさそう。皆さん、すぐに仲良くなれた。

 そして、グループアクティビティーが始まった。共同作業というやつだ。東京オリパラの時にも同じように最初の研修・面談の時にやったのだが、この時には内容を漏らさないようにと念を押された。今だから言うが、グループ毎に新聞紙を使ってタワーを作る作業をしたのだ。出来るだけ高いタワーを作ろうということで、それをみんなで相談し、協力してグループ毎に競い合うという事をやったのだ。その場で考える事が重要だから、予め考えてきてしまっては良くないので、漏らさないようにという事だったのだ。

 今回は違う。が、やはり何をやるのかを知っているよりも、知らずに来てこれか!と新鮮な気持ちで取り組んだ方がいいと思うで、ブログには内容を書かなかった。だが、このエッセイを書いている今はもう全員終わっているので、書いてもいいだろう。

 まあ、簡単なものだ。あっという間だった。全員が柔らかいスポンジのような素材の細長い筒(筒を縦半分に割ったような物)を持ち、ピンポン玉を転がして運ぶ玉送りだった。何周したら終わりだったかな。右回り、左回りをそれぞれ5周くらいしたら終わりだったかな。その速さをグループで競った。終わったら手を挙げる。何と我々のチームがダントツ1位だった。

 すると、お隣のおばちゃん(おっと、私もおばちゃんだが)に、

「そこは5人しかいないから。」

と言われてしまった。うちのグループは私が入ったせいで7人になり、逆にうちのグループだけ1人多いところだったのだが、2人欠席だったので5人だった。他のグループより1人少なくなっていた。確かに少ない方が有利ではあった。けれども、そのお隣のグループがやっているのを見たら、うちと全然レベルが違った。そんなゆっくり回しているのでは、1人減ったところで我々には追い付けまい。やっぱり、属性が近い人達だったから、団結力が高かったのだと思う。若い(!)女性ばかりだったから。

 さて、そして面談の時間になった。我々は番号が遅い方なので、最後に呼ばれた。それとは別に私は別室へ呼ばれた。皆さんさようなら。

 東京オリパラの時は、面談の時点ではまだボランティア確定ではないと言われていた。だから、ここでまずい事を言ったら落とされると思って、ちょっと緊張したし、実際面接試験のような雰囲気だった。

 けれども、今回は面談で落とされる事はないと言う。登録内容の確認をするだけだと。あと、心配な事があったら相談をすると。その、心配な事の相談をする為の別室に、私も呼ばれたのだった。

 マイページを見ながらの確認で、特に問題なしだった。だが、希望する役割のところに「何でもよい」と書いてあって、ご希望に変わりないですか?と聞かれても、ちょっと困った。えり好みするとボランティアに受からないと思い、何でもよいにしたような記憶がある。だが、どんな役割があったのかが全然思い出せない。何しろ色々やっているから。そうだ、色々やっているから何でもござれと思ったような気がする。誘導だろうがゴミの分別だろうが、大抵やった事がある。全て楽しかったから大丈夫だ。

 この面談のお相手も、とても優しい、感じの良い女性だった。同年代くらいだろうか。今日の大変だった話もして、やっぱり「東京から!?」と驚かれた。そして、私が万博大好きなんでと言ったら、近畿圏以外の人がそう言ってくれると嬉しいと言っていた。万博は国の事業だから、全国的に盛り上がって欲しいのに、今のところ近畿地方しか盛り上がっていないような気がするのだそうだ。私はもうチケットも家族分買ったし、すごく楽しみにしているし、私の東京のお友達もけっこう盛り上がっているという話をした。

 そして、何も問題がないので、すぐに終わったのであった。あっけない80分…いや、60分であった。待ち時間は長かったけれど。帰ろうと部屋を出た時、面談をしてくれた女性はわざわざ一緒に部屋を出て見送ってくれた。その時に、お土産を買って帰る話などをしたら、

「新大阪にはチルドの蓬莱ほうらいがあるんですよね。」

と言っていた。蓬莱?そういえば時々スーパーや生協で「蓬莱の豚まん」を目にした事がある。買った事もあるような気がする。私はこの時、新大阪には551も蓬莱もあるんだ、と思ったのだった。


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