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氷川さんはツンデレすぎる。  作者: 恋する豚共の紙
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第38話:休日、氷川さんと二人きり!? でも、なんか様子がおかしい……?

休日の朝――。


 俺はスマホをいじりながら、布団の中でのんびりしていた。


 (休日って最高だよな……)


 学校もないし、特に予定もない。

 こういうダラダラした時間こそ、至福のひとときだ。


 そんなとき――


 ピコンッ


 スマホにメッセージの通知が届いた。


 (誰だ?)


 画面を開くと、そこには「氷川さん」の名前が表示されていた。


 (えっ!? こんな朝から!?)


 驚いてメッセージを開く。


 『今日、時間ある?』


(…………)


(…………えっ!?)


 まさかのお誘いメッセージに、俺は一気に目が覚めた。


 (えっ、これデートとかじゃないよな!?)


 俺はドキドキしながら返信する。


 『特に予定ないけど、どうした?』


 すると、少し間を置いて返事が来た。


 『……付き合って』


(…………)


(…………えええええええええ!!!!???)


 俺は一瞬で固まる。


 (な、なななな、何に付き合うんだ!?)


 いや、普通に考えたら、どこかに一緒に行こうって意味なんだろうけど……。

 でも、「付き合って」って、言葉の選び方が紛らわしすぎる!!


 『どこに行くんだ?』


 『……本屋』


(…………)


(…………えっ!? 本屋!?)


 いや、確かに氷川さんらしいと言えばそうだけど……。

 普通、こういうときってもっと「ショッピング」とか「映画」とか、そういう感じじゃないのか!?


 俺はちょっと拍子抜けしつつも、内心ニヤけながら返信を打った。


 『わかった、じゃあどこで待ち合わせる?』


 『駅前。10時。』


 (……即決!!)


 俺はすぐに布団を飛び出し、支度を始めた。



 そして、約束の時間。


 俺は駅前に到着し、あたりを見回す。


 (氷川さん、もう来てるかな……)


 と、思ったそのとき――


 「……相沢」


 聞き慣れたクールな声がした。


 振り向くと、そこには私服姿の氷川さんが立っていた。


(…………)


(…………あれ? なんか、いつもと雰囲気違くないか?)


 氷川さんは、シンプルな白のニットに、淡いグレーのスカートという落ち着いた服装だった。


 だけど――


 妙に女の子らしいというか、可愛らしいというか……。


 (やば、めっちゃ可愛く見える……!!)


 俺は一瞬ドキッとしながら、なんとか平静を装って声をかけた。


 「お、おう、待たせた?」


 「……今、来たところ」


 (……いやいや、めっちゃベタなセリフ!!)


 俺は心の中でツッコみながら、氷川さんと一緒に歩き始めた。


 「で、本屋ってどこ行くんだ?」


 「……駅前の、大きいところ」


 「なるほどな」


 俺たちはそのまま本屋に向かった。


 

 本屋に到着すると、氷川さんはすぐに店内を見回し、お目当ての本を探し始めた。


 (まあ、これはこれで落ち着くな)


 氷川さんと一緒にいると、不思議と居心地がいい。


 俺も適当に本を見ていると――


 「陽向~!!」


 またしても、ひまりの声が響いた。


 (えっ!?)


 振り向くと、ひまりが本屋の入り口でこちらを見つけていた。


 「なにしてるの?」


 「えっ、いや……ちょっと買い物に」


 「へぇ~、氷川さんと?」


 ひまりはニヤニヤしながら俺たちを見つめる。


 その瞬間――


 「……」


 またしても、氷川さんがじとっとした視線を送っていた。


 (うわっ!! 絶対また嫉妬してる!!)


 ひまりはそれに気づいたのか、ますます楽しそうに笑う。


 「ねえねえ、陽向? ちょっと一緒にカフェでも行かない?」


 「えっ、今?」


 「うん♪ せっかくだしさ!」


 ひまりは俺の腕を軽くぽんっと叩く。


 すると――


 「……」


 氷川さんが、すっと俺の袖を掴んだ。


 「っ!?」


 「……相沢は、私といる」


 (…………)


 (…………えええええええええ!!!!???)


 またしても、周囲の空気がピタッと止まる。


 ひまりはそんな氷川さんを見て、さらに笑う。


 「ふふっ、氷川さんって、意外とわかりやすいんだね♪」


 「っ!! そ、そんなんじゃ……!!」


 氷川さんは真っ赤になりながら、俺の袖を離そうとしない。


 (いや、もう完全に嫉妬してるじゃん!!)


 俺は苦笑しながら、ひまりに視線を向けた。


 「悪い、今日は氷川さんといる約束だから」


 「そっか、じゃあまた今度ね♪」


 ひまりはウインクしながら、手を振って去っていった。


 そして――


 「……ごめん」


 氷川さんが、小さな声で呟いた。


 「え?」


 「……邪魔、されたくなかった」


(…………)


(…………えっ!? それってつまり!?)


 こうして、俺はまた一つ、氷川さんの新しい一面を知ることになった。


 クールな氷の女王は――


 「今日は相沢と二人でいたい」と思ってしまう、最高に可愛いツンデレになっていた。

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