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胸に灯りをともしたら

作者: 鈴七


蝋燭みたい 。


教室のなか 、今日も皆の輪の中心にいる彼女を見ていると 、ふとそんな言葉が浮かんだ 。


( 皆を明るく照らして…って何これ )


柄にもなくポエムみたいなことを考えてしまい少し赤面する 。

皆に慕われてるあの子 。 話したいな なんていつも見ているけど 、弱虫な私はそんなことも出来ず早一ヶ月 。 いつまでたっても天の邪鬼な自分にこっそりと溜め息をついた 。

うじうじと悩んでいるのはいつものこと 、こういう時に背中を押してくれる友達の一人でもいたらいいのに なんて考えるも現実は変わらない 。

視線をそらし ぼーっとしていれば 、窓から風に乗ってハーブのような香りが流れてくる 。 いい香りだな 、なんて外を見ればまるで蝋燭みたいな花が咲き誇っていて 、思わず笑みがこぼれた 。 あの子みたい 。


( そういえば 、あの子今度試合で緊張しているって聞いたな… )


この花は人を落ち着かせる効果があるという 、ポプリにしたら受け取ってくれるだろうか 。 そんな想像が頭の中を巡ってますます顔が弛んでしまうのが分かった 。


( 話しかけて 、みようかな )


きっかけって重要なのよ 、と中学の友人が話してくれていたのを思い出す 。 まずはポプリの作り方を調べなきゃ 、そしたらあの花が他に咲いている場所を探して…

あの子は私が急に話しかけたらどんな顔をするかな 、驚くかな 。 嬉しいって…思ってくれるかな 。


辺りには花の香りが漂い続けていた 。




ストロベリーキャンドル

花言葉『胸に灯をともす』


読んでくださりありがとうございました

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― 新着の感想 ―
[一言] 花言葉っていいですよね。
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