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詩*見つめて*

イソヒヨドリ

作者: a i o

ベランダのイソヒヨドリ

澄んだ声で鳴いた

こうも簡単に揺さぶられる心は

連綿と続いてきたもので

その声ひとつ

きっかけにしかすぎないけれど


俯けば髪先を通る光

私は私の感情を持て余して

コンクリートに波打つ光にさえ

そうやっぱり

揺らいでしまう


結界なんて脆いもので

高く高くおまえが鳴けば

つられるようにざわめく心

庭の梢がさらさらと風を流し

変わりのないこの景色だって

ただ連綿と続いてきたもので

その夕陽ひとつ

きっかけにしかすぎないけれど


手すりをつつつと跳ねるイソヒヨドリ

首を傾げ私を見てた

どんな色の涙なら

この胸になじむのだろう


境界なんて脆いもので

詰めた距離を

高く高くおまえが鳴けば

誰もがみな旅路の途中

通過していく胸を開けて

私の中を

羽ばたいていけ

羽ばたいていけ

無防備なこの心は

飛び立てば揺らぐ水面

きっと誰かのサヨナラひとつ

容易く傷つく硬さで揺れる






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― 新着の感想 ―
[一言]  内心の、渦巻く気持ちを遠くに置いて、被写体にするような、視点。  そして写された画には、心の空間がありました。  広い故に、寂しく感じやすいのか。 だから、  無防備で傷つきやすのか。 だ…
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