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感染者

「何をやっているんだ……」


 今職員室前で行われている光景を見た俺は、我を忘れて立ちつくしていた。

 この光景が映画の撮影か何かだとおおいたい


「雄二君どうし……うっ……」

 後ろからきた美優もこの光景を見て、口を抑えていた。


「人が人を食べてる‥‥」


 俺が見た光景は、人が人を襲いその肉を食べている所だった。

 首からは無残にも肉が引きちぎられ、そこから出る大量の血が辺りを血だまりに染めている。

 さらに時折体がピクッ、ピクッと痙攣を起こす姿を見るとこれが現実なんだと思い知らされる。


「何だよ……一体今何が怒ってるんだ?」


 俺が声を上げたのが気づかれたのか目の前の人ともにつかないものがこちらを振り向きゆっくりとこちらに向かってきた。

 そいつは口の周りは血だらけであり、目は焦点があっておらず、まるで映画で見たことがある

 

「ゾンビのようだ……」


「そんなこと言っていないで……雄二君、こっちに向かってくるよ」


「わかっています。立石さん、何か武器になるものはないですか?」


「そんなものあるわけないわよ」


 2人して慌てている合間にも人ならざるものはこちらに向かってくる。

 このままじゃ俺等があの倒れている人の二の舞になってしまう。

 それだけは絶対に避けないと。

 ふと隣の掃除用具入れが目に入り、そこの扉を開いた。

 中身は箒やモップ、チリトリと言った微妙なものしかない。

 

「これでやるしかない」

 

 俺は目の前の人ならざるものと対峙する。

 こうして対峙してみると意外とわかることがある。

 まず動きが非常に遅い。

 こちらに襲いかかってくるのにゆっくり歩いてくるので、単体ならもしかすると逃げ切れるかもしれない。

 俺は近づいてくるタイミングに合わせてモップを人ならざるものに振りおろした。

 殴った衝撃でモップが折れてしまったがしょうがないだろう。

 俺のモップの攻撃を受けた人ならざるものはそのまま仰向けになったまま動かない。


「やったのか?」


「そう……だね」


 俺は動かなくなった人ならざるものを見てそうつぶやいた。


「どうやら頭へ攻撃をすれば活動は停止するらしいな」


「雄二君、前!!」


 美優が俺の前を指指すとそこには先程食べられていた人の姿かあった。


「こいつ、さっき死んだはずじゃ‥‥」


「雄二君」


 そうして俺はあっという間に目の前の人ざるものに組みふされてしまう。


「こいつ‥‥力が‥‥」


 組みふされてわかったのは目の前のやつの力が異常なほどあるということだった。

 人でもこんな力が出せるやつは見たことがない。


「やば……こいつ」


 本当に力が半端ない。

 もうさすがに持たない。

 俺が死を覚悟した瞬間、目の前のやつが勢いよく横に吹っ飛ばされた。


「雄二君、大丈夫?」


 横を見ると美優が消火器を持っていた。

 どうやら彼女が消火器で組みふしたやつを殴ったらしい。


「立石さんって力持ちなんですね」


「バカ。何処か怪我とかしていないの?」


 涙ぐむ立石さんに向かって俺はそんなことを言う余裕もあった。

 実際、それどころではなかったのだがここは虚勢でも張っておかなければ男がすたるだろう。


「それは大丈夫です。体は何処も異常はありません」


 そういいながら俺は立ち上がり、制服の汚れを払った


「一体こいつらは何なんでしょうか?」


「わからないよ。ただ人が人を襲うなんて美優には理解ができないよ」


 美優も何処か困惑した顔だった。

 そりゃそうだろう。

 人が人を襲い、食われたものもその後捕食者になるなんて誰が考えた。


「ただ、こいつらは頭を潰せば確実に倒せますね」


「後はさっき食べられてた人のことを見ると噛まれたらアウト見たいだね」


「後は組みふされて分かったんですが、あいつらは力が半端ないですよ。掴まれたらほぼアウトとおおった方がいいです」


 こいつが何なのかは俺には分からないが、ただここにいるのが危険だ。

 一刻も早く外に脱出して、助けを呼ばないと行けない。

 そこまで俺が考えるとあることを俺は思い出した。

 それと同時に放送室からの絶望を告げるアナウンスが流れ始めた。


ご覧いただきありがとうございます


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