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体中が痛かった。


必死で馬のたてがみを掴んで耐えていたが、元々興奮気味だった馬は一度暴れだしたら止まらず、背に乗ったユーノを必死で振り落とそうとした。


ユーノが右の頬に冷たさを感じて目を覚ますと、森の中にいた。


辺りは薄暗くなっており、木々がまるで影絵のように黒く見えた。


傍らにある小さな泉が倒れたユーノを湿らせていた。乗っていた馬は姿が見えず、辺りは静か過ぎて生き物のいる気配さえないようだった。


今いる場所が昼間見た草原の途中にある小さな森のどれかなら、歩けばすぐに開けた草原に出られるかもしれない。



「あ…っ!」


立ち上がろうとしたが足に激痛が走った。そっと触ると少し熱を帯びていた。くじいてしまったのかそれとも折れたのかはよく分からないが、この痛みでは自力で歩いて帰ることは困難なようだ。


「困ったわ…もう、日が落ちる…。」


森の木々の隙間から見える空は明るい紫色になってきた。体も湿って冷えてきて、持ち物はすべて馬の鞍に括りつけていた事を後悔した。


体は冷えてしまうが、足の痛みを和らげる為に泉に足を浸け、丁度いい位置にある木にもたれた。



目を閉じると一気に疲れが押し寄せてきて、眠ってはいけないと思っているのに引きずられるようにまた眠りに落ちた。




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