AI化が止まらない
先日、のと里山海道を走行していたところ、不思議な片側交互通行規制に出会いました。
警備員がおらず、規制車の軽トラックに液晶画面らしき大型のモニター、そこに映し出される「止まれ」の表示。
周囲には「AIシステムで誘導しています」等の看板が設置され、自動的に「青」表示に切り替わっていました。
警備員は規制の中間ぐらいにいて、不測の事態に備えているようでしたが、既存の工事信号と何が違うのか疑問でした。
そこで調べたところ、警備員の負担を減らす措置として、「AI制御の誘導システム」が導入されている現状が判明しました。
提供している会社の概要から読み取れる情報としては、警備員の実数が不足していること、受傷事故が多いこと、単価が下がり警備員のなり手が減少傾向にあることなどの理由から開発に至ったようでした。
警備員の単価が下落した理由は、公共事業費の削減が最大の理由でしょう。
そこに民主党政権が招いた不況が重なり、生活苦に追い込まれる警備員が出現するなどの不具合が相次いだようです。
その後、自民党政権(第二次安倍内閣)に戻った際に警備単価が急上昇して、警備員の予算が捻出できなくなった行政主催の花火大会等の中止が相次ぐなど、影響は大きかった事例があります。
様々な要因が絡み合って、導入されるAI警備ですが、提供している会社の概要欄には交通誘導以外にも、駐車場の警備や、催事会場での誘導、交通量の測定などにも使用可能な機械があるようです。
近い将来、人が介在しない機械による警備体制が常態化するのでしょうが、それも時代の流れと割り切るしかないでしょう。
実際に、施設警備の主流である機械警備では、監視カメラのモニター画面をAIが識別して、異常発見の迅速化を図っている事例があります。
現在の技術では人の目による最終確認が必要らしいですが、人員の負担は軽減されているそうです。
それでも自動化が進めば、人類の手から生産業務が離れてゆくでしょう。
現状で最も高い費用は人件費ですから、物価を低く抑えるにも人工知能などで自動化される社会が望まれていると言えます。