創作詩5:ぞうさんの歌
本投稿では、創作詩 ”ぞうさんの歌” を発表します。
ADHDおよびASDの息子の問題行動の対応協議のため、小学校から呼び出しを受けることも少なくありませんでした。特にいじめや脱走の問題が深刻でしたが、抜本的な解決策を見出すことができないまま苦悩する日々が続きました。
多動の子がまた問題を起こした。
学校から呼び出された帰りみち、
ぞうさんの歌*が流れてきた。
・ぞうさん
・ぞうさん
・おはなが ながいのね
・そうよ
・かあさんも ながいのよ
「この子を命がけで守れるのは私しかいない」と、
覚悟した。
おわり
*脚注: 歌曲「ぞうさん」 まど・みちお=作詞 團伊玖磨=作曲
【編集後記】
歌曲「ぞうさん」について、作詞した”まど・みちお”は「詩や歌詞は後からいろいろ理屈がつくものですが、私は何かを深く考えた訳ではなく、あえて言うなら、誰もが喜ぶようにと思って書いただけです」とコメントしています。
この作品には次のとおり2番があります(下記書籍より引用)。象の親子の微笑ましい姿が自然と浮かんできますね。
ぞうさん
ぞうさん
だれが すきなの
そうよ
かあさんが すきなのよ
まどを取材して伝記小説「まどさん」を著した作家”坂田寛夫”曰く、「彼の作品にはどれも、内側からにじみ出てくるような優しさがあるんです。かつて、周囲から神様とあだ名を付けられたほどの善人ぶりが反映されているのでしょうね」とのこと。