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独白  作者: 遠堂 沙弥
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SNSなどにあふれるアドバイスについて

 まず第一弾は、さすがに創作論をさせていただきます。


 創作論って言っても、色々ありまして。

 今回は「SNSにはびこる作家アドバイス」に関して、私個人の意見を述べさせてもらいます。


 書籍化作家、コミカライズ作家、たくさんいらっしゃいます。羨ましい限りです。

 いつかは自分も……、と思って執筆活動されてる方も多いと思います。

 私もその一人。

 

 何を書いても泣かず飛ばず。

 悶々としている方も多いと思います。

 そんな人は必ずと言っていい程、書籍化作家からのアドバイスを参考にしようと考えてると思います。


 やめとけ。

 つーか、今すぐやめろ。

  

 これは私からのアドバイスだ。

 実を言うと私もまた、藁にもすがる思いでたくさんの書籍化作家、ランカー、いろんな人の意見やアドバイスをツイッターとかいろんな場所で発見しては読んでいた。

 

 流されやすい、影響しやすい私は、どんどんそれに乗っかろうとした。

 

 そして、精神的に疲弊して病んだ。


 アドバイスなんてのはその人個人の、いわば体験談みたいなもんだろ?


「自分はこうすることによって成功しました!」

「私はこれを心がけてます! そしたらあれよあれよと言う間に書籍化しました!」


 そんなもん、「その人だから」だよ。

 同じようにやって同じようにウケると思うんじゃあねぇ。


 人によって能力差、センスの差、環境の差、色々あるんだ。

 真に受けてその人と同じようにやって、上手く自分にも当てはまればいいさ。

 でも無理なもんを無理して実践しようとしなくてもいいんだよ。


ワナビ「Jリーガーになりたいです!」

世界的プロサッカー選手「自分はこうやって成功しました!」


 世界的プロサッカー選手になれると思うか?


 毎日欠かさず走り込んで、世界記録達成するレベルのオリンピック選手に必ずなれるか?

 なれる! と思った方はどうぞどうぞ。

 そのままプロのアドバイスを参考に頑張ってください。


 極端な例であることは認める。

 だけど、それに近しいことだと言っておきたい。


書籍化作家「私は◯人子供がいて、夜勤のある◯◯◯の本業の仕事をしてます。それでも毎日コツコツ執筆活動をして、今では書籍化・コミカライズ!」


 同じ境遇なのに全然人気が出ないと思ってる人、落ち込まなくていいぞ。

 これは単純にこの作家さんが凄いだけだ。マネしようとすんな。壊れるぞ。


「この作家さんは私よりずっと厳しい環境下で、商業作家をしているのに……。これよりずっと楽な環境であるはずの私は、子供一人に手一杯で執筆出来ないって弱音を吐いて……。私なんて……っ」


 そんな風に思う必要なんか全然、これっぽっちもないから。

 作家さんなりの「私はこれだけ頑張ってきた!」っていう、ただのつぶやきなんだから。

 それをマウントとか言っちゃダメだよ。自慢とか言ったらダメ。

 

 でも、家庭を持って、子育てが大変で、思うように執筆時間を取れなくて、書籍化作家を目指しているのにブクマ登録は増えないし、ランキングにも入れない。

 ほとんどの人がそうだから、落ち込む必要なんて全然ない。

 かといって、マネしようとするのはもってのほか。


 これが最初に言った、人によっての差なんですよね。


 ❌ 同じ境遇なら、自分も出来るはず!

 

 同じ環境なだけで、センスも技量も何もかもが雲泥の差なんだよ。

 運も作用するわけだから、それらが全部ピッタリ噛み合わないとこうはならないんだよ。

 

 さて、一つの例に沿って話しましたが。

 つまりはSNSや「書籍化作家からのアドバイス」にあるような言葉を、まんま実践して上手く行く人間なんてごく一部であると知っておいてほしい。


「家庭環境が、ほぼ同じ」

「本業がある」


 これらの状況が同じでも、執筆時間を同じように取れるとは限らない。

 成功者は、夜間に執筆する時間と体力があるだけかもしれない。

 睡眠時間を削っても、本業に差し支えない体力と仕事環境なのかもしれない。

 一度寝かしつけたら、よほどのことがない限り起きないお子さんだったのかもしれない。


 成功者が睡眠時間を削ってまで書いてるから、そうしないといけないわけじゃない。

 そう出来ないあなたが惰弱なわけじゃない。

 子供を上手く寝かしつけられない、寝かしつけたらそのまま一緒に寝てしまうことは悪いことじゃない。

 書籍化作家が実践して、成功した例を自分で活用しようとするのは危険、というお話。


 私はこれまでそういった言葉に流され続けて、真に受けて、実践しようとして、上手く出来ないことを「自分が情けない人間だから」とずっと責めてきました。

 今となっては成功者のアドバイスは思い切り受け流すようにしています。

 そうしないと、自分が潰れるからです。

 

 アドバイスの詳細な内容に関して論じるのは、また別のエッセイで書きます。

 今回は「アドバイスをそのまま実行しようとして、それで失敗しても自分を責めるな」というお話でした。


 アドバイス末期患者の私は、もう書籍化作家のアドバイスは極力読まないようにしてます。

 目に入っても「はいはい、あなたの場合……ですよね」と受け流すようにしてます。


 どうか、これを読んでいる作家さんが健やかな身体で執筆活動を続けられますように。


 そしてこれは「あくまで、私個人の持論であり、感想」です。

 真理でもなんでもありません。

 お間違いなきよう。


 あとアドバイスを本気で参考にしたいなら、書籍化作家じゃなくて編集者のアドバイスにしとけ。

 当たり前だけど、こっちのが間違いないから。

「最後まで読んだらブクマ登録をする」の呪いをかけておきました。

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