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第三話 キミの名は


『・・・ゴ・・ジン』


う~ん、あと5分だけ・・・。


『・・ご主人』


うむむむ、、にしても可愛い声だなぁ・・・まるで釘〇理恵のような甘い声だ。


『ご!しゅ!じ!ん!!』


あ!可愛い声が怒った!・・・それはそれでご馳走様です。ありがとう。

ん、じゃあ可愛い子ちゃんのためにも起きますか。さぁ目を開けるぞ~そ~れ!


『ご主人』


目の前にはガチムチマッチョが立っていた。


「うわぁああああああああああああ」


僕は叫んだ。それはまぁ叫んだ。


『失礼ですね』


ガチムチマッチョが甘ったるい声で呆れている。俺か?俺がおかしいのか?!


『とりあえず水でも飲んでください』


そう言ってガチムチマッチョがコップを差し出してくる。


ゴクリ。


水を飲みながら一息つく。


『落ち着きましたか?』


ガチムチマッチョが笑う。


「納得できない」


思考を落ち着かせながらつぶやく。そうだ納得できない。どういうことだ?!


『何がでしょう』


「だから!!・・・なぜ!目の前に実在しているんだ!?」


「キミは僕の脳内だけの存在だったはずだ!」


そう、彼?彼女?は昨日僕がスキル«創造主クリエイター»で作ったスキル«相棒»のはずだ。

だがそれは僕の脳内に映し出されていたイメージだった。

なのになぜ今、彼?彼女?は目の前に実在している?


『自由な身体が欲しくなったので』


「ん?」


『身体を作っちゃいました!』


状況が飲み込めずぽかんとしている僕の前で彼女は笑って話す。


『だからですね?ご主人が寝ている間に、ご主人のスキル«創造主クリエイター»を使って、人型ゴーレムを作り、そこにスキル«相棒»をぶち込んだわけです』


『分かって頂けましたか?』


「・・・。」


いやいやいやいや。まてまてまて。突っ込みどころしかないんだけど?????

え?僕が寝ている間に?勝手にスキルを使って?そんなことできるの?え、怖いんだけど。


『クリエちゃんも「いいよ~♪」って快諾してくれましたよ?』


だれだよクリエって・・・


『スキル«創造主クリエイター»ちゃんのことですよ』


・・・。てかさっきからなんか心読んでない?怖いんだけど


『まぁご主人から生まれた存在なので。読めますね。』


・・・・・こわい。


『それでですね~身体を作った勢いでクリエちゃんと色んなスキルも作っちゃいました!』


嬉しそうにガチムチマッチョが語る。


『例えばですね~?オシャレしたかったんで自由に服を作れるスキル«裁断者デザイナー»や、服に合わせて骨格や脂肪を自在に変えることができるスキル«変異体(かわるもの)»、あとは~色んなお化粧ができるスキル«流麗者(オシャレバンチョー)»とかを作りました!』


・・・だからか。やたら可愛い服を着て可愛らしいお化粧をしているのはそういうわけか。


チェック柄のミニスカートに白のもこもこニット、涙袋がしっかりある地雷メイク、そして黒髪ボブ。


正直タイプだ。ていうかこれ絶対僕の記憶のぞいただろ。好みど真ん中すぎる。


・・・ガチムチマッチョじゃなければ。


『ひどいんですけど~!この筋肉にはちゃんと意味があるんです~!』


そう言ってガチムチマッチョがぷんすこ怒っている。


「いやでもスキルで体変えられるんでしょ?・・・もうちょっと細身とかにしないの?」


『変えられますけど~!ご主人を守るために必要なんです~!』


『ていうかそろそろガチムチマッチョって呼ぶのやめてくれませんか?』


・・・じゃあなんと呼べと?って言おうとしたところで、また少しほほを膨らませたので言葉を飲み込んだ。多分あれだな?僕に名前を決めて欲しいとかそういうことなんだろう。

ア〇ガミで乙女心を勉強していてよかった・・・。


ひとまず女の子・・・ってことでいいんだよな?たぶん。

名前なんて僕まじでセンスねえぞ?どうしよう、相棒だからストレートにアイ・・・とか?

いやストレートすぎるか、クリエと仲が良さそうだから、クリエ、、、アイ、、、アリ、、、アリス、、


『アリスとかいいんじゃないかな?』


突如脳内に浮かぶ敬愛する女優の乙ア〇ス様。


『アリスって可愛い名前じゃない?』


にこにこと笑う女神が話しかけてくる。・・・いつもありがとうございます。


それでは、謹んで拝命いたします。


「・・・じゃあ、アリスでどうかな?クリエちゃんとおそろいな感じにしてみたんだけど・・・。」


『・・・。』

『・・・・んんんん!!!嬉しい~~~!!!!!』


ガチムチマッチョが、、、いや、アリスが嬉しそうにしている。


色々言いたいことはある。勝手にスキルを使ったことについてだの。スキル同士が仲良くなっていることについてだの。


でも、目の前で嬉しそうにぴょんぴょんしているアリスを見て、まぁいっかと思ってしまった。


さて、ひとしきり落ち着いたことだし、魔王様のところにでも行きますか。

これからのこととかアリスのこととか話さなきゃだし。


重い腰を上げようとしたところで脳内に声が響く。


『マスター』


『私も身体が欲しいです』


・・・・魔王様に紹介する子が増えそうだな

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