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日常の詩  作者: C07
2/8

02【とり】

自由を謳う灰色の鳥よ

お前はなぜ自由を謳う?

全てを覆うその翼で、これ以上の何を望む?


全てを手にしておきながら、

生きる者たちを意のままにしておきながら、

なぜ己が作った世界の中で自由を叫ぶ


汚れた羽根をひた隠し、

純白のめっきを着飾る鳥よ

お前の自由はなんなのか


私にはわからない


碧色(あおいろ)の空をとぶ鳥よ

お前はどこまで自由なの?

深く暗い紺碧の空を

その小さな気泡でどこまで飛べる?

地上に逃げ、地表を行く私には、到底わからない


無色の空をとぶ鳥よ

お前はどこまで自由なの?

彼方に続く夢幻の空を

その小さな翼でどこまで飛べる?

地を這い、大地を踏みしめる私には、到底わからない


土色の空をとぶ鳥よ

お前はどこまで自由なの?

上書きされる千変の空を

そのもがれた羽でどこまで飛べる?

地を裏切り、無機物と生きる私には、到底わからない


灰色の空をとぶ鳥よ

お前の自由はどこにある?

碧色の空、無色の空、土色の空を行き交うお前は

なにを自由と思うのだろう


好きなことができること?

行きたいところに行けること?

何者にも侵されないこと?

それとも、なにもしないこと?


自由を謳う灰の鳥よ

お前の自由はどこにある

お前は自由に何を求める


同じ空を行く私にも、到底わからない

私に自由は、重すぎる

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