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日常の詩  作者: C07
10/10

10【Twilight Zone】

手を伸ばしても届かない

追いかけようとも追いつかない

求めるものはあまりに高く

目指すものはあまりに遠い


光り輝く水面から

笑いあう声が聞こえてくる

暗く淀んだ水底から

蔑む声が聞こえてくる

どれだけ必死に足掻いても

水面は何も感じない

どれだけ苦しみ叫んでも

水底は笑って押し上げる


黒く歪んだ水底が

今日も笑って助力する

白く霞む水面が

今日も冷たく手を伸ばす

祈り伸ばした掌が

水面の光を虚しく遮る


ここは明るい水の底

ここは暗い水面の下

明るく歪んだ水中で

私の声は泡となる

冷たく広がる薄明で

光に向かって手を伸ばす

願いを込めた手の先に

一本の藁が向けられた



閑却に光る水面から

蔑む声が聞こえてくる

軽蔑に歪む水底から

打ち捨てる声が聞こえてくる

腐敗した手を伸ばしても

光は無為に焼き捨てる

忘れた脚で藻掻いても

体は知らずに沈み行く


私はどうして足掻くのだろう

私はどうして藻掻くのだろう

誰にも期待されないまま

誰にも信頼されないまま

一人大海を彷徨い続ける

朽ちた掌の藁を握りしめ

動かない足を蹴り上げる

誰も何も無いのなら

蔑み嘲るだけなのなら

私は何も期待しない


私は私を生きてやる



ここは明るい水の底

ここは暗い水面の下

泡となった声を壊し

水面の光を睨みつける

暗い水底を別れを告げる

冷たく広がるチュウシンが

私が生きる現実だ


ここは歪んだ水の底

ここは輝く水面の下

多くが拒んだ薄暮の空

見向きもされない薄明の果て

冷徹な助けを払い除け

嘲笑の声を冷笑する

明るく醜い水中を

縦横無尽に泳ぎ回る


ここが私の生きる世界

私が私を生きる世界


水清ければ魚は住まず

水清ければ月宿る

醜く歪んだ水中で

私は今日も泳ぎ続ける

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