I 異世界への扉を開いてしまった件
今日も相変わらずいい天気だ。青い空、青い制服、青い髪、青い顔!?...青い顔?
ん?いつも元気いっぱいの友人が何故か青い顔をして廊下の真ん中に立っている。「はよ、廊下の真ん中じゃ邪魔だけど...青い顔してどうしたの?零」
僕がそう尋ねると友人は「どうしよう昨日異世界ものの小説を見てつい口にしちゃったんだよね“異世界に転生したい“って...」
零はフラグを折らずに回収してしまう人。
僕が冗談で、"バナナの皮で滑って着席する"
ってフラグを立てると面白いぐらいにそれが現実に起こってしまう。バナナが教室に落ちてるのも謎だけど、それを踏んで着席する零は何かもってるいや、取り憑いてるんじゃないかと思ってしまう。
まぁ、いくら回収するって言っても転生って漫画の世界じゃあるまいし、ないない。「転生なんてありえるわけがない心配しなくても杞憂で終わるよ」それでも心配そうにしてる零の背中を押すように教室へと急いだ。
??「危ない!!!!!!!」え…。
教室から出て来る女子に思いっきりぶつかり目の前が一瞬歪んだ。
〜
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いった…。零のやつ前をみろよ前を自分が押したのを棚に上げて心の中で零に悪態をつく。
はっ!あの女子は?とっさに謝ろうと振り返るとそこには、黒い棒が立っていた。「悟?ねぇってば」
...うわぁ
友人の声がするんですが、どう見ても黒い棒だし、え?夢なん?零のやつが変なこと言うから全く…じゃあここはベタに頬っぺたでも捻ってみ… アレ?僕の腕がない。
「悟!サトル!!!」 黒い棒(多分、零)が必死に僕の名前を呼ぶ。「もしかして零か?」恐る恐る尋ねると黒い棒大きくしなりながら、そうだよって返事をして、大きな鏡を指さした。