表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/22

婚約解消バトル、その1。

「ベルン、婚約解消しよう?」

「は?」

「大丈夫、もう書類は出来てるんだから、名前を書けばいい」


 いつも腰につけているチェーン付き財布型マジックバックから、婚約解消の書類を出す。

 いつか、こうなることは分かっていたから、婚約証明書を作る時ついでに作ってもらったものだ。


「……分かった、って言うと思う?」


 読んでいた本を置いて、ベルンが顔をしかめた。

 思わない。思わないけれど、だ。


「思うよ。だってアリスといい感じって聞いたし」


 素敵なスズメちゃんたちの噂話をなめんなよ。

 彼女たちの話は、真実より真実だ。嘘も真実になる魔法つきだ。

 私の頭の中の微妙なゲーム情報とも一致している!


「いい感じ……」


 ベルンはそう言って考え込んだ。

 ごまかそうとしてもダメだぞ! ベルン。


「それに、私がアリスを苛めているなんて噂もある。アリスとベルンが付きあおうと、愛しあおうと構わないけど、私を巻き込むのはやめて欲しい。マジ迷惑だし、面倒!」

「それは……申し訳なく思っている。夏休みが終わり次第対処しようと思っていたんだけど……」

「だけど?」

「ちょっとやりたいことがあってね」

「やりたいこと?」


 夏休みが終わったら卒業パーティーだよね。

 夏休み終わり次第ってことは、そういうことか?


「べスに迷惑をかけて申し訳ないけれど、これから先の面倒を無くすためだから、もう少し我慢してほしいんだけど。ダメかな?」

「不倫、ダメ、絶対!」


 あ、間違えた。ダメに反応してしまった。


「不倫?」

「ゴメン、間違えた。二股だ」

「してないから」

「えー、だって、噂ではもうベルンもアリスにぞっこんだって聞いた―」

「ぞっこんだったら、毎日べスと一緒にここにいないよ」











 それもそうか。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ