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The Dead In The Water 〜ザ・デッド・イン・ザ・ウォーター〜  作者: しじみちゃん
The Dead In The Water: The Beginning Of The End
7/73

仕様

 詳しい科学的なことはさっぱりわからなかったが、 資料に書かれていたこの研究施設での研究内容の全貌は、想定の範囲内だった。


 人間の遺伝子を書き換えて最強にするっていうアデノウィルスね。


 元経営コンサルらしく、気持ち的にはもっと深く考察して、深夜1時くらいまでは作業したいところなのだが、体力が全然持たなかった。


 なんせ、俺は今4歳の肉体なのだ。


 今日はお昼寝もしなかったし、19時を回った今、もうすでに眠かった。


「ブ・ソア」


「ご用件は? ジョニー」


「眠い。寝る」


「おしっこは済ませましたか? 歯磨きは?」


「めんどい」


「口の奥でガタガタ震えて虫歯が抜ける準備はOK?」


「わかった。わかったからそれ以上やめろ」


 俺は歯磨きをした。


 ベッドに横になると、部屋の照明が徐々に暗くなっていった。


 俺は寝る前に大体考え事をするのだが、歯磨きをしてちょっとだけ目が覚めたせいで、今日は捗りそうだった。




 俺の身体には、おそらく二つのパラメータがある。


 HPとスタミナだ。


 この世界でケガをしたりしてダメージを受けると、視界が赤らんで狭くなっていくのだ。


 数年前、赤ちゃん期を終えて立てるようになった時に、無理やり歩こうとして失敗したときに気づいたのだが、たとえばすっ転んで頭をぶつけたりして生命の危機に陥ると、音は遠くなるし殆ど何も見えなくなる。


 ただ疲れてたり眠いだけではこの現象は起きない。


 そして、しばらくじっとしていれば、視界は元どおりになる。物陰に隠れて回復できるタイプのシューターみたいなもんだね。


 ちなみに、痛みは、痛いと感じるのではなく、その部分が痛んでることがわかるという感じ。


 どうやら全人類共通みたいで、即死さえしなければなんとかなるらしい。


 ママが変態に刺されたときも、包帯を巻いたら血が止まったし、しばらくしたら傷が塞がっていた。もし包帯がなかったら、血は一生止まらなかったのかもしれないが。


 このシステムは、ゲーセンのガンシュー版には無かった仕様だ。


 コンシューマ版から導入されたはず。


 没入感のためにHUDやらインベントリやら、全部表示されないのだ。


 だから、ステータスオープン、の言葉は虚空に消えるので二度と言わない。


 はあ、今日は晩飯食いそびれたな。

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