①ヒロイン&王子side
そんなにゲスな性格ではないヒロイン!
シオンの劣等感からヤっちゃった感じです!
この世界はゲームの世界だと気付いたのはいつだったろうか?
【私】は前世の記憶があり、普通の人とは何かが違うと感じていた。
成長するに連れて、ようやくこの世界のヒロインである事に気付いた。そして思い出せる限りのイベントをノートにメモした。
「意外と忘れてしまっているのよね………」
兎に角、12歳になって学園へ入学するまでに出来る事をしよう!
私は勉強や魔法の力の制御など兎に角、頑張った!巷で流行っている逆ざまぁなどに気を付けて、しっかりと力を蓄えていった。
ヒロインだからって、訓練をしないと力を上手く使うことが出来ないからだ。私はやることはやってから楽をするタイプなんだ。
それに、ゲームとは違う所もある事に気付いていた。
「ゲーム開始前の暮らしなんて、詳しく載っていなかったしなぁ~」
必ずゲーム通りになるとは限らないため、ゲームと同じように勉強を頑張って、特待生として編入することに成功した。
「正直、王子様とのエンドは遠慮したいわね。王妃様なんて面倒なだけだもの。狙うならせめて、宰相の子息か騎士団長の息子よね♪」
悪目立ちしないように、最初はゲーム通りに進めましょう!
学園の門を潜ると、ドンッと誰かにぶつかった。
「すまない!大丈夫か?」
綺麗な碧眼が金髪と重なって幻想的な雰囲気を出していた。私は一瞬で恋に落ちてしまった。
「痛っ…………」
狙ってではない。自然と出た言葉にエリック王子はお姫様抱っこで保健室まで連れて行ってくれた。
「はにゃーーーーーん♪」
私は腰砕けになりました。
そして、いつの間にかエリック王子を攻略する為に行動を開始していたのです。
「第1のイベントは魔力測定ね!」
私は部屋でいつもの日課になっていた精神統一の訓練に勤しんだ。
測定日に予定外の事が起きた。ここで私の魔力が【聖属性】と判明し大いに盛り上がるイベントで、エリック王子が居なかったのだ。
測定間近になってエリック王子が体調を崩して保健室で横になっていると聞いて、私は大急ぎで保健室へと向かった。私の慌てように何人かのクラスメイトが付いてきていることに気付かなかった。
保健室でエリック王子に回復魔法を掛けると、部屋中に聖なる光が溢れ出して、大勢の人々を驚かせた。でも私はエリック王子の『ありがとう』という言葉で胸がいっぱいだった。
何時からだろうか?
エリック王子の婚約者であるシオン・アクエリアス公爵令嬢を憎むようになったのは。
同性の私から見ても完璧な令嬢であり、レアな植物を操る魔術で飢饉を救ったりと、聖女のような人物であった。一目見た瞬間に、この人には勝てないと直感した。
でもエリック王子を諦め切れない!
私はエリック王子へと近付こうとすると、私の意図せずに好感度アップの出来事に発展することに気付き私は確信した!
イベントの強制力だ!?
私が少し動けば、予想以上の出来事に発展しエリック王子との仲がより親密になっていた。
私の心を満たしたのは、完璧と思われたシオン公爵令嬢が焦って行動し始めたが、私のイベント強制力に阻まれ、自滅していったことで私の自尊心が満たされていった。
誤算があったとすれば、エリック王子以外の子息との好感度も上がっていったことだろう。
私は逆ハーには興味がない。1人の人を愛せればそれで良かったのに!
イベントの強制力は逆ハーを勧めているようにイベントが起こっていった。
でも、私は努力を怠らないわ!遊んでいても、しっかりと勉強をして上位をキープしていたわ!(でもエリック王子の成績が落ちてきたので勉強会イベントでも起こそうかしら?)
油断せずに最後の攻略まで突っ走るわよ!
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そして、色々あってエリック王子は完全に私のものになった。ゲームと違いシオン公爵令嬢が悪役令嬢の行動をしなかったので、ちょっとだけ自作自演の嫌がらせ行動をしたわ。まぁ、本当に嫌がらせを受けていたから1つぐらい増えても気付かないわよね?
そして、シオン令嬢の前で転んだりとシオン令嬢に嫌がらせを受けているように装い、エリック王子をシオン令嬢から離れさせる事に成功した。
これでエリック王子と結婚できるわ!だって、聖属性の魔力で、大勢の人々の病を癒したりと国の人々に認められる行動も、しっかりとこなしてきたのだから。
王族主催のパーティーで私達は15歳になっていた。(シオンも15歳です)
「シオン・アクエリアス公爵令嬢!貴様との婚約を破棄する!そして聖女であるアリアを我が婚約者とする!」
遂に始まりました!乙女ゲームの最大の山場である婚約者破棄イベント!
シオン令嬢は全ての罪を否定したけど、アクエリアス家を取り潰すと言われて、修道院へ追放される事を選んだわ。
本当に最後まで、毅然としていて優雅に去っていったわ。
なんだろう?私が勝ったはずなのに、負けた感じがする。エリック王子は前もって用意していた護送用の馬車で、すぐに修道院へ連れていってしまった。
ちょっとやり過ぎじゃない?公爵家は大丈夫かしら?まぁ、王子だけでは少し心配だけどこちらには宰相の子息と騎士団長の息子もいるから大丈夫でしょう!
さて、これから幸せになるわよ!
次回、頭を悩ませる国王達!
お楽しみに!
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