時代はバトル小説だ!
リーヴィルがシオンに襲い掛かってきた!
リーヴィルは槍を手にシオンへ攻撃を仕掛けた。
「シッ!」
シオンは手に魔力を込めて槍をいなした!
「なにっ!?」
シオンは流れる様にリーヴィルへ拳をぶつけた。
「がっは!」
ズザザザザッ!!!!!
「貴様…………武術の心得があるのか?」
殴られた所を抑えながらシオンを睨んだ。
シオンは背を低くし、右手を開いたまま前に水平に突き出してリーヴィルの方を向け、左手を拳にして腰に添えて構えた。
「そうよ。私は淑女の嗜みとして【魔拳闘士】を少々、嗜んでおりますの♪」
『『いやいやいやいやいや!!!!!!!』』
おかしいだろう!この場にいる皆の気持ちが1つになった瞬間である。
「ぺっ!面白い!」
ウッド君との死闘で、体力を使い切っていたが強者を前に気力が漲っていた。
リーヴィルは今度は突っ込まずに、槍をしならせシオンに触れるかどうかの距離で槍を連続で突いた!
シュッ!シュッ!シュッ!
シュッ!シュッ!シュッ!
シオンは鋭い槍を身軽なフットワークで避けた。
「ふふふっ!そうこなくっちゃね!」
笑いながらリーヴィルの速い突きを見切り、完璧に避けるシオン!
「やるな!ならばこれならどうだ!」
槍を1度下げて、魔力を込めた。
「受けてみろ!【龍円乱舞】!」
槍の刀身が炎を纏い、それを回転させながらシオンへ斬りかかった!
ゴゴゴゴゴッ!!!!!
ものすごい熱気で、近付くだけで火傷しそうだ。しかしシオンは魔力で熱を軽減していた!
「はやっ!?」
シオンの想像以上にリーヴィルの回転しながらの炎の槍は速かった!
「終わりだーーーー!!!!!」
リーヴィルの槍がシオンを捉えた!
ガギーーーン!!!!!
鈍い音と共に、リーヴィルとシオンの両方が弾け飛んだ。
ザザザザッ!
ザザザザッ!
「何をした!?」
1番驚愕したのはリーヴィルだった。
「今のは危なかったわ。お互い様よ!」
シオンは当たる前に槍を『殴った』のだ。拳に魔力を集中し、槍と同等の威力を出したのだ。
「今度はこちらからいくわよ!」
防戦一方だったシオンが攻めた!
「シャッーーーー!!!!!!」
一瞬でリーヴィルの懐に潜り込んだ。そして拳のラッシュを浴びせた!
「ラアァァァァァァァァァァ!!!!!」
「ぐうぅぅぅぅぅ!!!!!」
リーヴィルも槍を上手く使い、シオンの拳を防いでいた!だが、体力的にも全ての攻撃を防ぐ事は出来なかった。
「がはっ………」
強烈なボディブローが決まった。リーヴィルは堪らず膝を着いてしまった!
「私の勝ちね!」
シオンのトドメの一撃が炸裂しそうな瞬間に、逆にシオンが吹き飛ばされた!
ドンッ!ドンッ!
「がっ!?」
バウンドしながら吹き飛ばされたシオンは、何が起こったのかわからない状態だった。
シオンを倒す絶好の機会ではあったが、リーヴィルもダメージが大きく動けなかった。
「ごほっ………一体何が………?」
よろよろと立ち上がったシオンは目を開いた!
「くっ、失念していたわ…………尻尾を!?」
シオンは槍などリーヴィルの攻撃を警戒していた。しかし、人にはない尻尾の事までは予測が出来なかった。
「ハァハァ…………」
ガクッ!?
リーヴィルも立ち上がろうとしたが、すでに限界で、立つこともままならない状態であった。
「わ、私の負けよ。貴女を【主】と認めましょう!シオンは強いわ!」
リーヴィルの顔は満足感で溢れていた。シオンはリーヴィルに近付くと、手を差し出した。
「最後の一撃は効いたわ。またやりましょう!」
両方とも、ガシッと力強く握手を交わして友情を深めるのでした。
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「ねぇ、スフィアさん?これってどんな小説でしたっけ?」
「そうですねぇ?最初は悪役令嬢の追放エンドの小説だったのですが、ジャンルも恋愛からファンタジーへ変更になったカオスな小説ですね?」
「カオス………まさにその通りね!なに?この熱血マンガ的展開は!!!?」
シオンの何時もながらの展開に付いていけず、置いてけぼりをくらう二人であった。
ちなみに、玉藻とリリーはシオンとリーヴィルのバトルに感動していて、人魚達も惜しみ無い拍手を浴びせるのでした。
チャンチャン♪
次回、種族の違う為のカルチャーショックが!?
シオンはどうまとめるのか?
お楽しみに!
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