家族の愛は無限大って話し!
気付けばブックマーク600以上でした。
お読み頂きありがとうございます!
また誤字報告ありがとうございます!
ダンジョンマスターになってから数日経ちました。
コンコンッ!
コンコンッ!
昼に差し掛かろうとする時間に、来客がありました。
「あれ?誰だろう?」
シオンが修道院の扉を開けようとすると、慌ててスフィアが止めた!
「なんで確認もせずに開けようとしているんですか~!相手が暗殺者だったらどうするんですか!」
珍しく真面目な顔でスフィアがバカな事を言ってきた。
「ぷっ、あはははははっ!何を真面目な顔で言っているのよ!小説の読みすぎでしょう!」
シオンはお腹を抱えて笑った。
「あっれーーー!?前にシオンは私に言いましたよね?よね?」
「えっ?」
「えっ!?」
シーン…………
気まずい空気が流れました。
「え~と、ごめん!前に言ったけ?」
「うわぁ~ん!シオンの頭には綿くずしか入ってないんですか~!」
シオンを掴んで、前後に振るスフィア。珍しくスフィアが正しい事を言っている。
「あうあうあう!ごめん!ごめん!ごめんなさい!」
コンコンッ!
コンコンッ!
再度、扉を叩く音が聞こえた。
ササッ!
コソコソ
「スフィアさん、相手はどんなヤツだと思う?」
「シオンさん、相手は暗殺者の可能性があります。気を抜かないで下さい!」
…………あー、なんかもう!急にスパイごっこ遊び始めちゃったよこの2人!?なんて似た者同士なんだよ!誰か!この二人を何とかして!常識あるエ○イ人!?
「おや?お待たせしたのぅ?修道院に何かようかぇ?」
やって来た玉藻が扉を開けた。
「ああっ!何を勝手に開けてるのよ!」
「そうですよ!暗殺者だったらどうするんですか!」
キョトンとした顔で玉藻がこちらを見ていた。
「ぷっ、ふははははは!」
外から笑い声が聞こえてきました。シオン達も外へ出てみると─
「あれ?」
「ふふふふっ、相変わらずでございますね。シオンお嬢様!」
アクエリアス家の執事長セバスが立っていた。
「セバス!?どうしてここに!」
「あれ?シオンの知り合いですか~?」
スフィアが尋ねる。玉藻も気になるようだ。
「うちの………アクエリアス家の執事をしている人だよ。私も凄くお世話になった人!」
「そう言って貰えますと執事冥利に尽きますね」
優しい笑みでシオンを見つめる姿は、孫を見るおじいちゃんの様だった。
セバスを修道院の客室へ通すと、要件を聞いた。
「今日はどうしたの?私、表向きは追放されたんだから来ない方がいいんじゃ………」
セバスは首を振って答えた。
「無実のシオンお嬢様に会いに行くのに、誰の許可が要りますか?それに、この修道院は5年も前に、廃墟になっていたそうではありませんか?そんな所に送った時点で無効でしょう?」
「いやー!私もここに着いた時は驚いたよ。あれ?どうして知ってるの?」
!?
ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!い!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバい!
スフィアは汗をダラダラと流して、内心ヒヤヒヤしていた。アクエリアス家の密偵さんに、金品を貰いシオンの日常を報告しているのがバレる!?
「ふふふっ、ご実家のアクエリアス家の情報収集能力を侮らないで下さい。森の入口に簡易住居を構え、お嬢様に何かないか心配で確認しているのですよ」
「ああっ!そういうことね!山脈から見た建物はそれだったのね!ようやくスッキリしたわ」
シオンは自分が監視され、行動を調べられている事に気付かない残念な子であった。
そして、守護精霊(悪)スフィアはホッと安心するのでした。
「シオンお嬢様、旦那様から手紙を預かっております」
セバスは三通の手紙をシオンへ渡した。
「三通?あっ、お父様、お母様、お兄様の分ね?」
「さようでございます」
シオンはさっそく各手紙を読んだ。
「クスリッ、相変わらずね。元気そうで良かったわ」
手紙を読み、笑顔で答えるシオン。
「手紙には心配ないようにされておりますが、アクエリアス家では火が消えたように暗い雰囲気が漂っておりますよ」
セバスはため息を付きながら話した。
「そっか…………迷惑掛けちゃったね」
「シオンお嬢様は、何も悪くございません!勘違いしないで下さいませ。旦那様を初め、我々使用人全てシオンお嬢様を信じております」
シオンは一言、ありがとうと言って目に涙を浮かべたのでした。
次回、最重要な話の回です。この小説の作成時から考えていた壮大な作戦が明らかに!?
お楽しみに!
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