表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

君がもとへ

 金木犀のうちけぶる


 壁のうちなる小さき庭に


 あはれ今年も秋ぞ来にける


 かなしき百舌鳥もずの鳴き声に


 引き裂かれたる わがたましひ


 せめてひとひらにても、おん身へとどけ


 この冷たき風に あまき香をのせ


 君がもとへ


 涙の流れに いと小さき花をのせ


 君がもとへ


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 居間では衆人環視の中、暖炉の明かりに照らされてナタリアが歌を歌っていた。ナタリアが少女のころに音楽を受け持っていた家庭教師が、ギターで伴奏を付けている。古典的な調子の曲だった。あちこちから感嘆の声が漏れる。セドリックは、喉を震わせてソプラノを歌う娘の姿を満足気に見ていた。

――――(第三章第十二話「ダミアン・カーター」より)―――――――――――――――






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ