9話 危機一髪
もうダメかと思った時
―バンッッ!
ブチッ
扉が強く閉められた
横開きのドアの端には1人の男がドアを押さえている
どうやら彼がドアを閉めたようだ
教室内に入っていた腕は重い音と共にその場に落ちた
紫色の液体が流れだす
仙石はその場に座り込む
少しの静寂がまたも訪れる
-『重っ』
その腕に皆が注目していると先ほど扉を閉めろと声を上げた男が先ほどのモンスターの腕をひきずり、後ろにある自動販売機の左側の口へ入れた
【フタを閉じてください】
【生命時計をセットして下さい】
自動販売機の音声案内の声に男は従う
【ピロリン♪】
携帯のアラームのような音が鳴ると男は生命時計を確認した
その後、その男は自動販売機の画面を少し操作して紙のようなものと給食の器に入った食事を取り出し口から出して、元の席で食事を始めた
『僕たちも食事にしようかー』
遠藤相太がのんきな声で声をかけてきた
そういえば色々な出来事がありすぎてお腹が減っていることに気付かなかった
「ありがとう」
そう答えると相太は椅子を近くに持ってきた
その間自分は自動販売機に向かって操作を始めた
画面をタッチするとジャンル選択という画面が出てきた
・食事
・装備
・部屋
・その他
(…部屋?)
ジャンル選択で部屋をタッチする
すると教室内の構造が3Dモデルで画面に映し出される
画面の端にはオプションと表示されその中にまた箇条書きで文字が表示されている
・部屋を追加 100P~
・インテリアを追加
シャワー 300P
トイレ 200P
キッチン 300P
………
…
『まだ決まらない?』
画面を見ていると後ろから相太に急かされた
「ごめん、ごめん
ちょっと気になっちゃって」
すぐに食事メニューに戻り、10PのランチセットAを買い席に戻った